日本ハムのルイス・メンドーサ投手(31)が強力打線をねじ伏せ、4勝目をつかんだ。前回21日ソフトバンク戦では、右手中指のマメをつぶして緊急降板。約1カ月遠ざかっていた白星へ、緩急を操り7回4安打無失点と好投。2試合で計31安打21失点6本塁打と打ち込まれていた西武打線相手に0封勝利に導いた。4連勝中と勢いに乗っていた西武菊池に投げ勝ち、チームの連敗を2で止めた。
穏やかだった。メンドーサはユニホームのボタンを上から4つ外し、心を鎮めた。「打たれてもしょうがない感じでいたよ」。立ち向かったのは今カード2試合で31安打21得点、6本塁打を放っていた強力打線。メジャー通算16勝の経験値があっても、最善策は開き直るしかなかった。
強い精神力が、功を奏した。7回を散発4安打。浅村、中村、メヒアの中軸は計9打数2安打4三振に封じた。「とにかく落ち着きを失わずにいけたよ」。2巡目からはカーブ、スライダーを有効活用。緩急で翻弄(ほんろう)し、5月26日以来の4勝目を挙げた。「先発が長いイニングを投げられていなかったし、連敗もしていた。冷静さを失わずにいけたよ」。試合後、勝利の興奮でほおは赤く染まっていた。
ゆとりある心は、普段の生活でも変わらない。1日、札幌から広島へ向かう航空機内。両隣が埋まった普通席に191センチ、111キロの巨体をねじ込んでいた。急きょ遠征に同行したガラテの妻ダニエラさんにグレードの高い席を譲っていた。周囲には「大谷と違って結果を出していないからさ」とジョークを交え、笑い話にしていたという。翌2日の広島戦で先発を控えていたが、お構いなし。暑さに耐え、約2時間の飛行時間を過ごしていた。
相手先発は4連勝中の菊池。負ければ同一カード3連敗の危機で投げ勝ち、価値ある白星を挙げた。栗山監督は「投手が頑張るしかなかった。本当にメンドーサは頑張った」と称賛。気持ちの強さを生かし、苦境のチームを頼もしく救った。【田中彩友美】



