今年も「鷹の祭典」は強いじゃん! ソフトバンクが恒例イベント「鷹の祭典 2015」を東京ドームでの西武戦でスタートした。孫正義オーナーも駆けつけ「熱男レボリューションイエロー」の黄色で染まったスタンドを沸かせたのは、2番手で2回をパーフェクトに抑えた寺原隼人(31)だ。先発4勝右腕が08年以来のプロ通算2ホールド目をマーク。これで2位と5ゲーム差に広げた。

 黄色に染まった東京ドームで、スペシャル継投を披露した。2点リードの7回。工藤公康監督(52)が指名したのは、先発4連勝中の寺原だった。「ちょっと緊張した。いきなり、3、4、5番ですからね。2点差だったので、逆転だけされないように。1人ずつ、いい感じで投げられた」。狭い球場で3番浅村からの主軸が相手。重圧をはね返すように右腕を振った。浅村は直球勝負で三ゴロ。中村はキレのあるスライダーで空振り三振。メヒアも同じ変化球で遊ゴロに封じ込めた。

 27日の楽天戦に先発予定だったが、雨天中止。ブルペン待機に回った。指揮官には思惑があった。「8回の男」である五十嵐が登板過多の傾向にあった。「休ませないといけない」。8月以降の勝負どころを見据え、休養を与える決断を下した。そこでジョーカーに浮上したのが、寺原だった。7回を打者3人、13球で終えると、ブルペンの電話がなった。8回も続投の方針が伝えられる。ウオームアップを始めた五十嵐は登板準備をやめた。

 寺原は8回も3者凡退で抑え、完璧なリリーフを演じた。横浜時代の08年以来となるホールドを記録。自身2つ目だ。今季は先発、中継ぎでの登板が同じ5度。勝ちパターンの7回は今季初めてだった。難しい調整が強いられているが、本人は涼しい顔だ。「全部経験しているんで。そこに関しては、苦労していない」。かつて守護神を務めた実績もある。個人の思いは見せずに、チームの支えになっている。

 球宴までは、余裕のある日程が続く。工藤監督は言った。「彼の持っている球なら十分、ロング(リリーフも)いける。負担になるが、オールスターまでがんばってもらう」。当面の中継ぎ起用を示唆。7回を任せる可能性が出てきた。ペナントレースの折り返し地点となる72試合を終え、貯金は「19」。2位日本ハムに最大5ゲーム差をつけた。投手陣のコンディションを配慮しながらの快進撃。工藤ホークスが底知れぬ強さを感じさせた。【田口真一郎】