奪三振王へ、視界良好だ。楽天則本昂大投手(24)が西武戦で7回3安打無失点11奪三振の好投で、チームの連敗を2で止めた。最速150キロの直球と落差の大きいフォークで三振を量産。1回から4者連続の空振り三振を奪うなど、初回から勢いに乗った。これで今季183奪三振となり、2位日本ハム大谷に10差をつけてトップとなった。2年連続の奪三振王へ、終盤の戦いに挑む。

 則本の魂がこもった。135球目。7回2死二塁で打席には苦手とする西武栗山を迎えた。「最後の力を振りしぼっていった」とフルカウントからの7球目。外角へ落ちる134キロのフォークで空振り三振に仕留めると、ほえた。力強いガッツポーズを繰り出した。胸を張ってマウンドを降りた。「こういう投球ができていなかった。もう少し早くやりたかった」と6月14日以来の無失点投球に笑みがこぼれた。

 初回からアクセル全開だった。先頭打者のシーズン200安打を達成した秋山を空振り三振に仕留めると止まらない。脇谷、浅村と3者連続三振でイニングを終えると、2回も勢いに乗った。4番中村を落差の大きい136キロのフォークで空振り三振に封じ、4者連続の空振り三振で試合の流れを作った。「初回から飛ばしていった」と後半を考えずに、目の前の打者と勝負し続けた。

 雪辱の舞台でもあった。対戦相手は今季3度目となる西武のエース岸。8月18日の投げ合いでは暴投の1点が決勝点となり、敗れた。「前回岸さんにやられていたので、やりかえしたいという思いが三振数につながった」と悔しさをバネにして快投へとつなげた。大久保監督も「やっと則本らしいピッチングが見られた」と気迫あふれる好戦的なマウンド姿を絶賛した。

 11奪三振の投球でタイトルをグッと引き寄せた。奪三振王へ、試合前までは1差で日本ハム大谷を追う状況だった。しかしこの日に追い抜き、183奪三振で10差をつけた。激しい争いとなるが「大谷くんがまた投げる。彼はいっぱい三振を取るので、また頑張ります」と最後まで気を抜くつもりはない。

 8勝目を挙げて3年連続の2ケタ勝利も見えてきた。「試合が終わってチームが勝てればいい」とフォアザチームの姿勢は崩さないが、個人タイトル争いが停滞する空気を変える起爆剤となるはずだ。【島根純】