やったぜ菊池! 広島菊池涼介内野手(25)がDeNA戦で決勝適時打を放った。同点の7回2死一、三塁からしぶとく三遊間を割った。気持ちが前面に出た打席は、初球から食らいついていった。この一打でチームの連敗を3で止め、借金は2。上位争いへ、今日からのヤクルト2連戦も打ちまくる。

 体をクルリと回転させ、菊池の長いバットがボールをとらえた。いい当たりではない。だが打球は三遊間へ飛び、DeNA遊撃倉本のグラブの先を抜けた。同点の7回2死一、三塁。1番丸を歩かせた山口が投じた初球だった。空振り三振に倒れていた前打席の残像から、内角高めの直球に反応した。菊池らしさにあふれる決勝打だった。

 「最近はボールを見て、見て、というなかでやって、いいパターンになっていたんですけど。何というか気持ちが出て、初球から手が出ました」

 元来は超積極的な打者だ。初球からタイミングが合えば振ってきた。だがシーズン序盤はボール球に手を出す場面も多く、打率も上がってこなかった。そこでボールを見極めるようになってから復調。緒方監督をして「打席での集中力がある。進塁打とかいろんな役割をしてくれているなかでね。彼も開幕から成長してくれている」。闘争本能と技術が導いた一打だった。

 チームは3連敗中。丸とともにリーダーに指名された男は、スタイルを貫いていた。チーム全体が暗い雰囲気と察すれば努めて明るく振る舞った。全体で暗くなってはいい結果は導けない。「何も思っていないよ、くらいの感じでやってきた」。もちろん責任は痛感している。だがそれより目の前の試合、今、出来ることが大事だった。

 マウンドのジョンソンにも声を掛ける。一塁手エルドレッドとも呼吸を合わせた。会話は英語だ。音楽通の菊池。よく耳にしているイヤホンからは時に、英会話の音声も流れている。「外国人ともっとコミュニケーションを取りたいんだよね」。細かいニュアンスまで理解出来れば、見える世界も広がる。当然野球には、好影響しかない。

 チームは12連戦4戦目でようやく白星をマーク。連敗を3で止め借金を2とした。首位ヤクルトとは4・5ゲーム差と、依然状況は厳しいまま。だが菊池は「僕たちは諦めていない」。今日22日から神宮に乗り込んで直接たたく。菊池が打てばチームはパッと明るくなる。【池本泰尚】