ソフトバンク工藤公康監督(52)が1日、FA権行使を熟考中の松田宣浩内野手(32)に対し、残留を熱望した。グラウンド内外でチームの柱として、高く評価。3連覇達成のために、必要不可欠な戦力と考えている。「配球」を使った工藤流ラブコールが選手会長に届くか。FA宣言すれば間違いなく市場の目玉になる松田の動向が注目される。

 「松田流出」は全く想定していない。工藤監督が描くV3構想に、必要不可欠な選手であることは明白だ。宮崎の秋季キャンプに合流した指揮官が、日本シリーズ終了後、初めて松田の話題に言及した。海外FA権の行使を熟考中で、阪神やパドレスが獲得調査に着手。FA宣言すれば、日米争奪戦に発展しそうだ。今オフで最もその動向に注目が集まっている。

 工藤監督 いてくれるものだと思っている。あの存在感はすごいよ。チームを盛り上げてくれるし、うちには欠かせない。

 6番打者として、本塁打と打点の2部門で自己最多の数字を記録。強力打線の中核を担った。選手会長でもあり、内川主将とともにチームの精神的支柱だ。グラウンド内外で影響力のある選手だけに、不在となれば、単なる戦力ダウンだけでは片付けられない。

 工藤監督 仮に2ストライクになっても、フォークを打つのをグッと踏みとどまってもらわないと。

 決断まで迷うことはあっても、「FA移籍」という球は見送ってほしい。名サウスポーでならした指揮官だけに、「配球」の例えで熱烈ラブコールを届けた。

 松田の慰留に全力を尽くすことは球団、現場ともに意見は一致している。この日までに、後藤球団社長が流出阻止に大号令をかけていたことが判明。「内川君と並ぶチームリーダー。12球団でも、あれだけ元気な選手はいない。彼は常にポジティブシンキングだ。よそのオファーに勝てるオファーを出す」と話している。

 球団側は残留オファーとして、4年16億円の大型契約を準備しているが、これはあくまで基本線。宣言残留も容認する方針を固めており、争奪戦の展開次第では、条件提示を見直す可能性は十分にある。

 FA戦線の超目玉である松田は今日2日から侍ジャパンの合宿に参加。FA権行使の申請期限となる10日まで、刻一刻と時間は過ぎていく。

 ◆松田のFA動向 今季初取得した海外FA権を行使する可能性があることが判明していた松田は、日本シリーズ終了翌日の10月30日に「まだ時間もあるので大丈夫です。ぎりぎりまでじっくり考えたい」と発言。申請期限の10日まで熟考する構えを強調した。国内では主軸を打てる右打ち内野手が不足する阪神が、獲得に向けた調査を行う方針。また米大リーグのパドレスも獲得調査に本腰を入れることが明らかになった。