阪神に復帰する藤川球児投手(35=四国IL・高知)が5日、鳴尾浜球場で11日連続となる自主トレに励んだ。元気いっぱいの練習量を問われ「今日はサタデーなんでね」と笑った。

 約5時間のメニューは多岐にわたった。ランニング、ウエートトレ、ノックに加え、バットまで握りしめる力強さだ。外野芝生上でトスをあげてもらい、鋭い弾道を披露。かと思えば、右に左に打球を追いかけた。「昨日は寒かったし、好きでやっているので」。圧倒的な実績でマイペース調整を許される立場にも関わらず、12月からこのメニュー。日本球界復帰1年目にかける情熱は隠しようがない。

 スイング練習もシーズンに向けた準備の一環だ。「バットを振るのは何年かぶり。自分も打席に立つかもしれないし、いろいろ順序よくね」。球界トップのクローザーとして海を渡った男は来季に向け、すでに首脳陣から先発転向の方針を伝えられている。一方で、いまだ残留交渉がまとまらない守護神呉昇桓の去就次第では再び9回を任される可能性も残る。どんな役割を任されたとしても、球児がグラウンドに全身全霊を注ぎ込むことだけは間違いない。

 「前向きに、やりたいと思うから、(練習に)来ているんですよ」。練習の合間には掛布2軍監督とも偶然、顔を合わせて、また笑顔。厳しく明るく-。金本新監督が掲げたチームカラーが、球児によく似合う。【佐井陽介】

 ▼右投げ左打ちの藤川が打撃でも喝采を浴びたのは10年9月5日広島戦(マツダスタジアム)。8回裏途中から登板した藤川に9回表1死二、三塁で打席が回り、岸本から三遊間突破安打。プロ初タイムリーで、チームは快勝、藤川は通算150セーブを挙げた。

 ▼阪神で12年までの打撃成績は、562試合出場中42打数5安打で長打はない。高知商2年時の夏の甲子園には右翼手兼控え投手として出場した。