オリックスは17日、大阪・舞洲の球団施設で阪神・淡路大震災の犠牲者に哀悼の意を示し、1分間の黙とうを行った。西村徳文監督(59)、田口壮野手総合兼打撃コーチ(49)ら関係者約50人がグラウンドに並び、被害の激しかった神戸方面に向かって、目を閉じた。

震災が発生した95年には、「がんばろうKOBE」を合言葉に、リーグ制覇を実現。翌96年には2連覇と日本一を果たし、復興のシンボルになった。当時の主力選手だった田口コーチは「この時期がくると複雑ですよね。僕の中では風化しないですから。あれほど一体感のあるシーズンを送ったのは後にも先にもない。お互いに力を送り合う。人にはそういう力がある」としみじみと語った。

チームは96年を最後に優勝から遠ざかる。「チームとしては勝った時にあの時以来だね、となる。結果を出して、そういう話ができたらいい。ファンと被災された方を勇気づけられることを経験している。いろんな災害があるが、近い存在でありたい」と同コーチは力を込めた。「1・17」に思いを新たにし、23年ぶりの歓喜へチーム作りに励む。