オオタニのアドバイスを胸に日本へ! 阪神に新加入したジェフリー・マルテ内野手が沖縄・宜野座キャンプで日刊スポーツのインタビューに応じ、来日した現在の思いを明かした。

昨季はエンゼルスで大谷翔平投手とともにプレー。日本行きの裏には二刀流の存在もあった。メジャー通算30本塁打の主砲は、元チームメートの金言を糧に躍動するつもりだ。キャンプは9日から第3クールに突入する。【聞き手=磯綾乃】

-日本に来て1週間がたった

まずこのチームでチャンスをもらって、ここに来られたことを本当にうれしく思う。あとは今のこの時間を自分の仲間と過ごせることを本当にうれしく思うよ。

-日本の野球にずっと興味があった

野球をやっていて、だんだん日本の野球を知るようになってから、ここでやってみたいなという思いがあった。いろんな経験をしてみたいという意味でも、日本の野球に興味を持った。

-初めて会った日本人は

チームメートとしては、13年にアスレチックスにいた時、中島さん(現巨人)に一番初めに会ったよ。

-日本野球のイメージは

米国もすごく組織的にやっていると思うけど、日本の方がよりそうだと感じていた。練習量にしてもバッティングの量にしても守備の量にしても、日本の方が多い印象を受けていた。

-実際に来てからは

実際はそうじゃないんだろうな、米国と一緒ぐらいなんだろうな、と思っていたけど実際来てみて、みんなが言っていたことが合っていたよ。

-エンゼルスでは昨季、大谷とプレー

素晴らしい選手だったし、いい仲間だった。いろんな人にアドバイスもできるし、それを聞けるような選手だった。尊敬できる選手。

-大谷からどんなことを学んだ

毎日自分のルーティンがある選手で、自分の1個1個のやらなきゃいけないことを、全力で取り組んでいたという印象がある。

-日本に来たいと思ったのは

50%から60%くらい、来たいなという気持ちをずっと持っていた。大谷選手と仲間になって100%になったよ。

-日本で活躍するため、大谷からどんなアドバイスを?

「変化球をあまり追いすぎずにしっかり待つこと。(球を飛ばそうと)前へ前へと、あまり意識せずにやったほうがいい」と言われたよ。

-子どもが3人いるが、日本に来る不安はなかったか

全く不安はないね。むしろうれしいし、やっぱり自分の家族と一緒にいられるということは、うれしい。家族は全く問題なく過ごせるかなと思う。

-練習ではコンパクトなスイング

それを心がけているし、しっかりと腕を前に出して打つことをまず、心がけている。あとはタイミングがやっぱりどうしても合わない。そこを今は合わせる作業をしている段階。

-よく「ルーティン」という言葉を口にする

ルーティンはやっぱり大事だと思う。ルーティンがない選手は、あまり結果が出ていないなという印象がある。しっかりと自分のルーティンの中でやっていれば、結果は出るかなと思っている。

-自身のルーティンは

まず置きティー(打撃)をしっかりする。内から出すような意識をしながら打つ。しばらくしてから前でティーを投げてもらって、それをまたしっかり内から出せるように。その後は打撃投手相手に、自分の打ちたい方向に打てるように意識する。

-チームメートからは「マルちゃん」と呼ばれる

うれしいね、率直に。そういうふうに呼んでもらったこともなかったから。

-矢野監督の印象は

まだまだ他の選手も含めて知っていく段階で、あまり言葉をかわせてないけど、ネガティブな印象は全くない。これから言葉をかわしていきたいと思っているよ。

-4番として期待される まずは1年間健康でいることが一番大事かなと思う。今まで自分がやってきたことを出せるように全力を尽くしたい。言われたところでしっかり活躍できるように準備したい。

◆ジェフリー・マルテ(Jefry Marte)1991年6月21日、ドミニカ共和国生まれ。07年にメッツと契約しプロ入り。15年7月にタイガースでメジャーデビュー。16年からエンゼルスでプレーし、メジャー通算256試合、打率2割2分2厘、30本塁打、91打点。メジャーでは一塁、三塁、左翼を守った。185センチ、99キロ。右投げ右打ち。背番号31。

<マルテのここまで>

◆第1クール キャンプ初日はフリー打撃で56スイング中、柵越え4本とスロー発進。2日目は58スイングで8発の“倍増”に成功。打撃ケージを出る直前の1球は9度の機会で5度の柵越えを数えるなど「狙い打ち」も披露。阪神で初めてのシートノックでは三塁を守り、投内連係では一塁にも入った。

◆第2クール 紅白戦には出場せず、ランチ特打などでマイペース調整。11日紅白戦の出場が見込まれる。