NPBで唯一の対外試合となるオリックス-ソフトバンクの2軍練習試合が、京セラドーム大阪で行われた。新型コロナウイルス禍で1軍は実戦を見合わせる。イースタン・リーグの練習試合が中止になった状況でも実施。球団内では「濃厚接触者は出ていなかった。野球をやる上で、安心してやろう」という共通認識があった。試合実施にこぎつけた大きな理由だ。

前日27日に阪神が藤浪、伊藤隼、長坂のPCR検査での陽性を公表した。両軍は過去2週間に3選手と接触。オリックスは17日からの2軍練習試合3連戦(オセアンBS)で対戦した。17日は長坂、18日は藤浪、19日は伊藤隼がプレー。また24、25日のソフトバンク戦(鳴尾浜)に伊藤隼が出場した。だが、保健所の調査で、対戦した両球団に濃厚接触者がおらず、阪神へ通知。その結果が27日中に阪神球団から通知された。

3選手との濃厚接触者はゼロで、感染予防の安全面を入念に把握した上で試合を決行した。オリックスはこの日朝、練習前に湊通夫球団社長が2軍ナインにあらためて注意喚起。大阪市此花区の青濤館では自己管理を徹底する。重視するのは「時間管理」だという。熊谷泰充育成グループ長は「帰る時間を確実にした上での外出になる。コンビニに歩いて行くなら帰る時間も」と説明した。

どのコンビニに行くのか所要時間まで具体的に申告させる。寮は人工島の舞洲にあり、人が密集しにくい環境だ。みすみすキタやミナミの繁華街に行く必要はない。同グループ長は「遠くまで行く必要はない」と念押しした。【酒井俊作】