広島鈴木誠也外野手(26)が9日、マツダスタジアム内で契約交渉を行い、3000万円増の3億1000万円でサインした。昨年4年契約を結んだ菊池涼を上回り、広島歴代野手最高年俸になった。鈴木誠は「今年はコロナもあって会社的にも厳しいところもあったと思うんですけど、それでも少しでも上げてもらえたので良かったです」とコメントした。

鈴木誠は今季、チームが低迷する中、打線を引っ張った。120試合制の中で打率3割、25本塁打、75打点をマーク。広島球団初の5年連続3割を達成しただけでなく、今季25本塁打で王、落合、小笠原に次ぎ4人目の5年連続3割&25本塁打を記録した。

また、ポスティングシステムでの米大リーグ挑戦については「(球団と)少しはしましたけど、深くはしていない。状況が難しいですけど、タイミングが合えばというニュアンス」と話すにとどめた。まずは東京オリンピック(五輪)も控える来季に照準を合わせる。

チームは18年までの3連覇から、今季は2年連続Bクラスとなる5位に終わった。それだけに「(来年は)Aクラスにはしっかり入りたいと思います。どこまでみんながひとつになってやれるかが一番」と危機感を募らせる。

来季へ向けての話題には、表情も引き締まる。「数字に出ない部分で貢献しているところもあるので、成績だけにこだわりたくないけど、しっかり活躍したら優勝も見えてくると思う。僕がしっかりしないといけない」。チーム浮上のためにも、名実ともに広島の顔となった鈴木誠の活躍は欠かせない。(金額は推定)