千葉県大学野球リーグの中央学院大が誇る「静」と「動」のエースが、本格始動した。

プロ注目の2枚看板、古田島成龍投手(3年=取手松陽)と山崎凪投手(3年=千葉英和)が23日、我孫子市内の同大グラウンドで練習を再開した。新型コロナウイルスの影響で自主トレが続いていたが、この日から分散での練習が解禁となった。

「動」のエース、最速151キロ右腕の古田島は、オフに減量とフォームの見直しに着手した。体重は85キロから4キロ落としたが、4月の開幕を78キロで迎えようとダイエットを継続中。ランニングなど有酸素運動を増やす一方で、食事は糖質を抑え、タンパク質を多く摂取するなど気を使っている。「体を絞り直すことで、体のキレも増している」と手応えもつかんでいる。

高3の3月に、バットが頭部を直撃し右こめかみを陥没骨折するアクシデントに見舞われた。血行障害で右肩を手術するなど苦難を乗り越え、昨秋には大学日本代表入りも果たした。気迫を前面に出して投げるタイプで「目標は日本一。初の全国大会に出場して、プロ入りを目指したい」と力を込めた。

マウンドではポーカーフェースを貫く「静」のエース山崎は、最速149キロ右腕。目標とするサイ・ヤング賞右腕ティム・リンスカムに似たフォームが特徴で、直球でも変化球でも三振を奪える。今オフはウエートトレーニングに重点を置き、フィジカル強化に取り組んおり「充実した練習ができたと思う」と明かした。

ずっと内野手だったが、高2の秋から投手に転向。一般入試で中央学院大に入学し、3年でドラフト候補に名前が挙がるまでに成長した。「今年は、勝って有終の美を飾りたい。ドラフトで指名されるように頑張りたい」と意気込んだ。

今年は2枚看板を擁し、リーグ連覇と日本一の高い目標を掲げる。菅原悦郎監督は「今年は1、2年生の時から試合に出ている選手たちが多く、経験値の高いチームになる。投手はもちろん、野手がしっかりしている。連覇ができるチームになると思う」と期待していた。【保坂恭子】