阪神矢野燿大監督(52)が、ドラフト1位佐藤輝明内野手(21=近大)の外野守備について「メドがついた」と合格点を与えた。

4戦連続左翼でスタメン出場。5回2死一、二塁の守りでは、真砂の左前安打に素早いチャージから軽快に処理し、中継の三塁手大山に低いライナー返球。大山から捕手原口と中継プレーが決まり、二塁走者リチャードをタッチアウトにした。佐藤輝は「低い送球を心がけて」と、外野手としてのプロ初補殺を充実の表情で振り返った。

ペイペイドームでの3連戦はすべて左翼に就き、この日は飛球がなかったが、1、2戦では計6つの飛球も無難にさばいた。187センチ、94キロの大型ボディーながら、50メートル6秒0の快足で広い守備範囲を持ち、本職が内野だけにスローイングも正確だ。矢野監督は「ある程度、守備もメドというか、ついてきているので。あとは経験を積んでいく段階かな」と開幕左翼を任せられる存在と高評価した。

近大時代の外野は2年春までで、約2年ぶりの再開。ブランクを埋めるべく、沖縄・宜野座キャンプでは左翼と右翼でノックを受けてきた。実戦14試合中、外野守備に就いたのは10試合。オープン戦序盤で佐藤輝に外野を任せられると判断できたことは、チーム編成にもプラスとなる。

この日の試合前練習では、三塁でノックを受けるなど、本職の練習も継続。外国人や他の野手の調子などによっても、起用の幅が広がる。今後のオープン戦では本拠地甲子園をはじめ、開幕舞台の神宮や、京セラドーム大阪も経験できる。打って守って自信を持って、開幕を迎える準備を進める。【石橋隆雄】

◆阪神外野の定位置争い 矢野監督はすでにセンター近本の1番起用を明言。リードオフマンのポジションが揺らぐことはなさそうだ。激しい争いが続くのはライト、レフトの両翼。指揮官からキャンプMVPに選ばれた高山は、実戦打率3割9分の好成績で1歩リード。黄金ルーキー佐藤輝もキャンプから存在感を示す。悲壮な決意でシーズンに臨むベテラン糸井や打撃好調の陽川らにも可能性はある。

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