今季限りでの引退を発表したヤクルト雄平外野手(37)が5日、都内の球団事務所で引退会見を行った。

19年間の現役生活を振り返り「人と人とのつながりが今、財産になっています。たくさんの人に感謝していますし、たくさんのファンの方がいつも温かい声援をくれて。感謝の気持ちをあらためて感じています」と感謝の意を示すと、現在優勝を争うチームメートには「僕は力になれないですが応援していますし、ここまできたら必ず優勝して、6年前はリーグ制覇のみでしたけど、ぜひ日本一を取って最高のシーズンにしてほしいなと思っています」とエールを送った。

紺色のスーツに身を包んだ19年目のベテランは、終始穏やかな表情。「この前(9月30日、イースタン・リーグ楽天戦)引退試合をさせてもらって、少し実感が湧いてきた感じです」と素直な心境を明かした。自身にとって大きなターニングポイントとなった09年の野手転向については「妻に後押しされて新しいスタートを切って。本当のことを言うとレギュラーを取れると思っていなかった。野手に転向してから野球がすごく楽しくなって、ちょっとした成長だったり、出来るようになる喜びがあった。それが(19年間)頑張ってこれた要因かなと思います」と振り返った。

今後については「まだ何をするか、はっきり決めていない」としたが、指導者の道については「僕が決めることではないですが、いつかは教えられたらと。自分の経験を伝えられたらと思います。これからの野球界に還元とまではいかないですけど、そういう風になっていければと思います」と意欲を示した。