復活へつながる10球だった。昨季プロ入り後、初めて1軍登板のなかった日本ハム玉井大翔投手(32)が、沖縄・名護キャンプの8日、紅白戦に登板。白組2番手でマウンドに上がり、1イニングを3者凡退と完璧な投球で今季初実戦を終えた。

昨秋から取り組む新投球フォームに手応え十分。23年まで3年連続50試合登板と中継ぎ陣を支えた右腕が、進化した姿で戻って来た。

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モデルチェンジは、ひとまず成功と言っていい。2回、ファンが復活を待ち望む玉井が、今季初の実戦マウンドに上がった。紅組の5番浅間を投ゴロに打ち取ると、続く郡司は二ゴロ。清水優はカウント2-2と追い込んでから、小さく沈む変化球で空振り三振に仕留めた。「結果が出たことは良かった」と、ひと安心だ。

わずか10球の中に、復活への思いを込めた。8年目の昨季、腰の故障から不調に陥り、初めて1軍登板なしに終わった。「今年は結果を出さないといけない立場。覚悟を持ってキャンプに臨んでいるので、そういう意味では気持ちの入ったマウンドだった」。昨秋から取り組む右腕を少し下げたスリークオーター気味の新フォームを、ものにしつつある。「腕の振りやすい位置で。不安もありましたけど、このままじゃダメだと思って」。腕の位置が固まってきたのは1月に入ってから。この日はスライダー、フォーク、カットボール、シュートと全球種を試し、「各球種、軌道はちょっとずつ(以前と)違っている。シュートの曲がりが大きくなった気がする」と手応えは十分だ。

入団3年目の19年には65試合に登板。21年からは3年連続50試合登板と、長らく日本ハムのブルペンを支えてきた。新庄監督は「ちょっと面白くなった感じはしますよね。あと2週間くらいしたら、違う玉井君が見られると思うから」と、32歳の挑戦に目を細める。23年10月5日楽天戦以来の1軍マウンドへ。完全復活の日は近い。【中島宙恵】

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