猛虎がハマスタで猛威を振るった。阪神が終盤の逆転劇で今季最長の4連勝とし、貯金も最多の4に増やした。2-2の同点に追いついた7回に3番森下翔太外野手(24)が左翼席へ勝ち越しの決勝2号2ラン。90歳で天国に旅立った虎のレジェンド小山正明さんにささげるアーチになった。チームはDeNAに3連勝で、今季2度目の同一カード3連勝。首位広島に0・5差と肉薄した。
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地元に詰めかけたファン、そして、小山さんに届ける1発となった。同点直後の7回2死三塁の初球。DeNA森原の真ん中高め145キロ直球を振り抜いた。左翼手佐野は追うのを途中でやめ、打球は虎党の待つ左翼スタンドへ一直線。大歓声が上がった。
「近本さんがつないで、(中野)拓夢さんがかえして、すごくいい流れで来ていた。2アウトでしたし、思い切って振ろうと。いい結果につながりました」
試合後、帰りのバスに向かう森下は引き締まった表情で感触をかみしめた。開幕2戦目の3月29日広島戦(マツダスタジアム)の逆転2ラン以来の本塁打。「高めのボールで、やっと芯に当たって打球に角度がついてくれた。(本塁打がないことに)心配はしていなかった。打球の質は悪くないかなと」。1点を追う7回2死から近本が左二塁打、中野が左前適時打。続く森下が1発を放り込み、上位打線3人で逆転劇を演出した。
この日、小山正明さんが18日午前11時20分に心不全のため死去したと球団から発表された。阪神では62年に27勝11敗でリーグ優勝に貢献するなど、在籍中に176勝、通算320勝。亡くなったレジェンドに勝利をささげる1発でもあった。
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地元での値千金の今季第2号だった。神奈川・横浜市出身。横浜は東海大相模時にも使用した慣れ親しんだ球場だが「プロに入ってもう3年目なので、思い出とかも別に持っていないです」。同球場への意識もあり、打率1割5分8厘と苦しんだ1年目から時間も記憶も重ねた。優勝争いや主軸としてのプレミア12などさまざま経験して成長。打率2割6分3厘の昨季より好成績の予感を漂わせた。
ホーム開幕3連戦で2敗1分けだったDeNAに敵地で3連勝。今季初の4連勝で、23年5月以来のビジター8連勝。藤川監督は「タイガース側としては、ゲームの流れがいい状態なのではないかな」と手応えを語った。今季最多貯金4で、首位広島に0・5ゲーム差と肉薄。きょうからは今年初の本拠地甲子園での巨人との3連戦に挑む。地元でチームも自身も勢いづけた。【塚本光】
▼阪神が敵地横浜でDeNAに3連勝。横浜でDeNAに3連勝は23年8月4~6日以来。これでビジター8連勝で、23年5月5日広島戦から30日西武戦で記録して以来。52年のフランチャイズ制後、阪神の敵地最長連勝は68年8月7日中日戦~9月9日中日戦までの14連勝。23年も68年も今回と同じく引き分けをはさんでいない。



