ロッテは8月を11勝13敗で終えた。シーズンも残り28試合となり、サブロー監督(50)は終盤戦を見据え、チームの方針、ファンへの思いを語った。【取材・構成=前田祐輔、星夏穂】

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勝利最優先の中で、サブロー監督は8月下旬から若手を積極的に起用した。

「仙台終わり(8月20日)ぐらいから、若い選手をまた使おうとしてて。野手はもともと若いけど、さらに若いのでやろうって考えてます」

選手の育成は、年間を通した大きなテーマ。実戦で経験を積むことが何よりの成長につながる。

26歳の山口はシーズン2度目の4戦連発で27号に到達。サブロー監督は「もともと飛ばす力は秀でていたけど、速い真っすぐを打てなかった。差されて、要は穴が多かったけど、想定外に良くなった」。

指揮官の想像を上回る成長。その山口とともに名前を挙げたのは小川だった。

「バッティングももちろん良くなった。でもそれ以上に守備。セカンドはずっと藤岡が守っていて、レギュラーを取った」

若手の成長により、チーム内に競争が生まれたことを歓迎。「こういうのが出てこないと、チーム力として上がらない。藤岡だって取り返すぞと思っているはず」。加えて「藤原と(西川)史礁に関しては、もっとできると思ってる」とさらなる成長を期待する。

投手陣では益田が通算250セーブを達成し、横山は30セーブの大台に到達。名球会入りした益田とは現役時代からともに戦った。

「泣かしたのだけ覚えてる」と笑いながら回顧。「益田と唐川。別に怒ったわけでもなく、普通に話してて泣いてたから。この子ら大丈夫やなと思って」。内に秘める心の強さが見えたという。

伝えたのはクローザーとしての振る舞い。

「打たれたら、次の登板で自信なさそうにいく。それを止めたかった。打たれても堂々としとけって。勝ちたかったから、俺らも」

その精神は横山が受け継ぐ。「この前、佐々木さんの名前出して」と、名クローザー佐々木主浩氏を例にして説いた。

「30セーブは素晴らしいと思うけど、奪三振率にフォーカスしたら、普通以下やぞって」。冗談交じりの言葉で、さらなる高みを求めた。横山の奪三振率は6・09。みずほぺいぺいドームの大型ビジョンには数字が表示される。チームの差は歴然となる。「本当のクローザーになろうと思ったら、やっぱ三振取らなあかんから」と伝えた。

昨季のソフトバンクは「後ろ4枚、中継ぎの奪三率がみんな10以上か、その近く。そりゃ強いわ」。先発が試合をつくり、最後を託された投手が三振でねじ伏せる。「本当に優勝しようと思ったら、そういうピッチャーをつくらないと難しいと思って」。若き守護神やブルペンを支える鈴木らへの期待は大きい。

若手主体のチームで、将来を担う存在として期待するのがドラフト1位ルーキー石垣元気。「チャンスがあったら放らせたい」と今季中に1軍デビューさせる可能性を示唆。できれば先発で起用したいという。

先発なら前日に予告される。「お客さんに楽しんでもらわなあかんし。石垣は1年たって今どうなってるんやろ、どこまで伸びてるとか、俺も見たい」。

勝利を追い求める一方で、視線はファンにも向いている。「1つの千葉ロッテマリーンズという会社。人気商売やし、お客さんを呼べるチームにしないといけない」。勝てば喜ばれるのはもちろん、負けたとしても楽しんでもらえる野球を。「初めて見に来た人が『面白かったな』って思って、また来てくれるかもしれんし」。残りシーズン、勝利と若手の成長、そしてファンを楽しませる野球。そのすべてを追い求めながら、戦い続ける。