ソフトバンクが圧勝劇で4連勝し、優勝マジックを10とした。先発の前田悠伍投手(21)が開幕から無傷の12連勝。7回105球を投じ5安打1失点にまとめ、自己最多の計9奪三振もマークした。勝利数はパ・リーグハーラー単独トップに踊り出た。

   ◇   ◇   ◇

ホークスのレジェンド左腕もソフトバンク前田悠のクレバーさには感心しきりだった。和田毅球団統括本部付アドバイザー(45)は8月も下旬に入ったころ、球場で前田悠から話しかけられた。

開幕10連勝を飾った後の8月20日の日本ハム戦(エスコンフィールド)での登板は、5回98球を投げ7安打3失点で降板。試合は打線の踏ん張りで延長戦ドロー。前田悠は黒星を逃れたが、悔しさは募っていたし、正念場の9月に向けてさらに自らの投球を再生しようという気持ちが強かったのだろう。

「悠伍が(日本ハム戦の)登板の後に、やってきて投球時に体が前に突っ込んで開いてしまう。どうしたらいいんでしょうか、みたいな話をしてきたんです」。和田氏は悩める若き左腕の質問に丁寧に答え、トレーニング法などもアドバイスしたという。真剣に聞き入る前田悠の姿を見ながら回想したのは自分との差でもあった。「いやあ、高卒3年目でしょう。普通なら10勝もしているし、『僕の投球はどうですか』くらいの話になるのに、悠伍はしっかり自分を客観視している。僕はびっくりしました。僕の大学3年の時にはそんなことは考えもしなかったなあ」。和田氏は何度もうなずきながら後輩サウスポーの姿に頼もしさを感じ取った。負けない男の向上心は日米通算165勝を挙げた和田氏をもうならせていた。【佐竹英治】

▽ソフトバンク小久保監督(前田悠について)「1週間前はあまりよくなかったけど、あの若さにしてしっかり修正をかけてきたのはたいしたもの」

【プロ野球スコア速報】はこちら>>