年の瀬も迫ってきました。今年も年末恒例企画、日刊スポーツの大相撲取材班が、さまざまなデータから独断と偏見? で選ぶ紙面企画「日刊大相撲大賞」が、間もなく始まります。野球のように、個人の公式記録が幾多も出るスポーツはありますが、相撲の場合は関取なら1場所15番の勝敗が出るぐらい。いかに多角的に、数字で力士の一面を紹介できるかは日々のデータの蓄積なくして出来ません! 今年1年、相撲担当記者が地道に調べたデータから、あの力士、この力士の横顔を5回にわたりお伝えする紙面企画を、どうぞお楽しみに。ここでは、十数種の候補から漏れた一部を紹介します。なお紙面企画同様、対象者は今年1年、全て幕内に在位した力士となります。

【皆勤МVP】

御嶽海(2018年9月12日撮影)
御嶽海(2018年9月12日撮影)

今年の年間最多勝は平幕から大関に駆け上がった栃ノ心(春日野)が獲得しましたが、休場もありました。ここでは90日間、休まず場所に来ての最多勝を「皆勤MVP」としました(つまり不戦勝も入れるということ)。本来なら横綱、大関が取ってほしいところですが、何せ休場者が続出。該当者17人の中でNO・1に輝いたのは、53勝の関脇御嶽海(出羽海)でした。続くのは49勝の逸ノ城(湊)なので、ただ一人の50勝台到達。ただし1場所平均で9勝に届かなかった。来年はぜひ、平均10勝ぐらいは挙げて年間最多勝争い、そして大関とりを期待したいものです。

【シルバーコレクター賞】

正代(2018年11月20日撮影)
正代(2018年11月20日撮影)

平幕が横綱に勝ことを「金星」といいます。ここでは大関に勝った力士を“銀星”と勝手に名づけ、シルバーコレクター賞とします。対象は三役以下と幅を広げました。1位は5個で御嶽海、貴景勝(千賀ノ浦)、正代(時津風)が並びました。この1年、全て平幕だった正代には大関候補として名乗りを上げてほしいものです。3人に続くのが4個の逸ノ城と玉鷲(片男波)。遠藤(追手風)も3勝を挙げました。横綱の金星同様、大関も配給したくない“銀星”です。

【館内を沸かせたで賞】

遠藤(2018年7月12日撮影)
遠藤(2018年7月12日撮影)

これは本場所の各日、日本相撲協会が十両と幕内で各上位3位まで、敢闘精神あふれる相撲を取った力士を発表するものです。来場者やネットによる投票で決まるもので、日刊スポーツでは本場所中、相撲面の端に縦長で掲載しています。本来は受けて立つ上位陣は避けられがちですが、それでも悲壮感あふれる相撲で稀勢の里(田子ノ浦)が連日、1位に登場することもしばしば。さあNO・1は…。人気力士の遠藤で14回、1位を獲得しました。2位は優勝した九州場所でポイントを稼いだ貴景勝の13回。3位は9回の御嶽海で、8回獲得で稀勢の里の名前も。栃ノ心、阿炎(錣山)も同数で並びました。

【小波賞】

逸ノ城(2018年11月23日撮影)
逸ノ城(2018年11月23日撮影)

番付の昇降幅が激しかった「ビッグウエーブ賞」は紙面で紹介します。ここでは、そんな“大波”とは対照的に、番付がこの1年、安定していた力士を「小波賞」として紹介します。「まあ常に三役にいた、あの力士だろう」と、勘のいい方ならお分かりでしょう。この1年で番付の昇降幅が2枚しかなかった、御嶽海と逸ノ城がトップ。御嶽海は夏場所だけが小結で残り5場所は関脇。逸ノ城は前頭筆頭から始まり小結、そして残り4場所は連続関脇なので“右肩小幅上がり”の2枚と当然の結果です。ただ2人とも、九州場所で負け越し、来年初場所の関脇陥落は必至の状況。来年は三役キープ、いや大関を目指せ!

【相撲が大好きで賞】

稀勢の里(2018年9月22日撮影)
稀勢の里(2018年9月22日撮影)

相撲が大好きだから、いつまでも土俵に立っていたいんです…。なんて本人は思っていなくても、1番当たりの取組時間が長いと、そう思ってしまいます。というわけで、取組時間の長い力士NO・1は…。最高位にありながら連続休場で苦しみ、もがき続けた1年を象徴するように、横綱稀勢の里でした。不戦敗は除き今年、土俵に上がったのは24番(11勝13敗)。総タイムは440・3秒で、1番平均18・3秒もかかりました。2位は竜電(高田川)の14・6秒。以下、逸ノ城、高安(田子ノ浦)、白鵬(宮城野)と四つ相撲の力士が続きます。では効率よく短時間で白星を稼いだNO・1は…。それは紙面掲載をお楽しみください。来年も相撲ファンの皆様にとって、良い一年でありますように。【大相撲取材班】