ボクシングWBA世界ライトフライ級スーパー王者京口紘人(25=ワタナベ)が圧倒の凱旋(がいせん)防衛を狙う。10月1日にエディオンアリーナ大阪で同級1位久田哲也(34=ハラダ)とV2戦を控え、19日に都内のジムで公開練習した。

3回のスパーリングでは法大からプロ転向する多田翔真(24)を圧倒し、2回途中でセコンドが1度中断させたほど。京口は「出した力は6割くらい」と、好調ぶりをアピールした。

13勝(9KO)とミニマム級時代から自慢はパワーだったが、「新しい自分を見せたい」と今回は技術をみがいてきた。「防御はいつも以上に意識している。ウィービングやブロッキング。接近戦での技術やいろんな角度からのパンチとか。細かい作業にこだわって、引き出しを増やしてきた」と話す。

久田はたたき上げから16年、46戦目で初挑戦となった。京口とは好対照だ。「国内トップの相手だが、世界は違うところを見せたい。いろんな引き出しで1枚も2枚も上で、すべてに上回る」と圧勝を期す。「プラン通りにいけば、中盤以降には倒せる」と自信満々だ。

理想は中学時代に見た英雄になったローマン・ゴンサレス(ニカラグア)。08年とまだボクシングを始めてまもなくだった新井田豊のV8戦に、4回TKOで完勝した試合を見た。「一発とか豪快ではなく、詰め将棋のよう。見ほれた。あの展開に持っていければ」と完勝を狙う。

大阪では3度目だが、世界戦では初の地元開催となる。応援団も前回の倍となる約700人以上が駆けつける。地元のファンに2階級制覇王者に成長した実力を示すつもりだ。