新日本プロレスは10日、初代タイガーマスクのライバルとして“虎ハンター”の異名を取り、引退後は新日本プロレス道場の管理人も務めていた小林邦昭さんが68歳で逝去したと発表した。

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全国のタイガーマスクファンの憎悪を一身に浴びてきた。ゴールデンタイムで視聴率25%とブームを起こしたタイガーの敵役。特にファンを恐怖に陥れたのは執拗なマスクはぎだった。

マスクはぎに執着した理由があった。「インパクトを残さないと次がないと思っていた。そこでマスクはぎを思いついた。そうしたらテレビの視聴率が前週より10%もはね上がって30%を超えた。テレビ局の人に感謝されてね」。タイガーマスクの正体は誰だ? というファンの関心が、視聴率に直結した。

小林のもとには、毎週20通以上もタイガーマスクファンから抗議の手紙が届いた。中にカミソリが入っていたこともあった。知らずに手をかけて出血。その傷痕は引退後も右手親指に残っていた。

実は佐山とは若手時代に最も親しかった。78年5月に20歳で海外修行に出向くまでは、毎日のように自転車に2人乗りして、先輩たちの買い出しに出掛けた。2年間のメキシコ修行中も、最後の半年近くは2人で同部屋で過ごし、将来を語り合った。けんかっ早く先輩レスラーとの衝突が絶えない佐山を、いつもかばった。リング上とは正反対。苦しい時代に築いた信頼関係があったからこそ、神聖なマスクに手をかけるという一線を越えた戦いができた。【05~07年プロレス担当=高田文太】