12年ロンドン・オリンピック(五輪)男子バンタム級銅メダルで元東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者の清水聡(39=大橋)が約1年8カ月ぶりの再起戦で引き分けた。元WBOアジア・パシフィック、日本同級王者の阿部麗也(31=KG大和)との同級10回戦に臨み、1-0(97-93、95-95×2)のドロー。清水は「(パンチを)もらってもダメージはなかった。阿部選手というよりも自分との勝負だった。勝ったと思ったら引き分けだった」と複雑な表情で振り返った。
23年7月、五輪連覇で当時のWBO世界同級王者ロベイシ・ラミレス(キューバ)に敗れて以来のリングだった。距離を詰めて攻め込む世界ランカーの阿部に対し、清水は「ダイヤモンドレフト」と言われる左強打を生かしながらワンツーをヒットさせた。清水は「いつもの感じで(リングに)立てた。スパーリングもそんなに動きは良くなかった。良くないなりにやってかみ合った。僕の手の内で試合ができた。判定は置いておき。結果を受け止めるしかない」と苦笑した。
所属ジムの大橋秀行会長(60)は「スパーリングも試合を含めて一番、良かった。久しぶりに良い清水を見た。もう少し左のボディーが出れば。左ストレートも良かった」と評価した。
世界初挑戦前は最終調整中に調子を取り戻せないまま、5回TKOで敗れた。敗戦直後は引退も示唆していたが、不完全燃焼の思いが募り、現役続行を決意していた。清水は「正直、良い状態に持っていければ強い。良い動きができる。『たいしたことない』と言われ、それで終わりで良いのかと。このまま終わりたくない」と覚悟を決めて再起のリングに上がっていた。
今月13日に39歳となった清水は「今はいったん休んで。進退は懸けていた? はい。8、9回ぐらいは会場も盛り上がってうれしくなってしまった。自分の中で頑張れたと思っている」と現役続行するかどうかを保留した。大橋会長は「今後は本人の気持ち次第。続けるなら続ける、辞めるなら辞めるで受け止める。ここ数年で一番良かった」と本人の意思を尊重する姿勢だった。

