日本スーパーバンタム級王座決定10回戦で、同級1位石井渡士也(24=RE:BOOT)が新王者となった。同級2位福井勝也(28=帝拳)と同王座を懸けて拳を交え、10回2分38秒、TKO勝利。左ジャブ、左フックでペースをつかもうとした福井を強気のプレスで追い詰めた。終盤、左右フックで勝負を仕掛けてきた相手の隙を突き、連打で攻め込むと最後は右ストレートをヒットさせたところでレフェリーストップ勝ちとなった。

最終回に仕留めた石井は「福井選手が勝負に出てきてくれた良かった。最後、レフェリーストップになったのは、今までやってきたことのおつりかな」と独特の言い回しで感慨に浸った。

下町俊貴(グリーンツダ)の返上で空位となった同王座。23年10月、その下町と引き分けて王座獲得を逃して以来のタイトル挑戦だった。13年にオープンした所属ジム初の男子日本王座獲得となり、射場哲也会長と抱き合い、うれし涙を流した。2度目の日本王座挑戦でベルトをつかんだ石井は「通過点ですが、取れなかったものが取れてうれしい」と安堵(あんど)の笑み。射場会長は「本人が責任感が強く、いろいろ背負わせ過ぎ、申し訳なかった。もっと大きいジムなら早く王者になっていたかも。感謝しかない」とほめたたえた。

石井といえば、4団体統一同級王者井上尚弥(32=大橋)やWBC世界バンタム級王者中谷潤人(27=M・T)らのスパーリング相手を積極的に務めてきたことでも有名。今回も最終スパーリングは井上と行ったという。フィジカルとメンタルを鍛える井上のジム内集中合宿にも飛び入り参加するほどの積極性もある。石井は「キャリアやそういうスパーリングの成果もあると思う。ゾーンに入っていけましたね」と振り返った。

初防衛戦は同級3位津川龍也(24=ミツキ)との指名試合になる予定。石井は「試合途中で津川選手が見えた。次は津川選手の指名挑戦を受けたいと思う」と気持ちを引き締めていた。