プロボクシング元WBA世界バンタム級王者で現WBC世界同級2位の井上拓真(29=大橋)が格闘技、ボクシングを通じて53戦無敗ファイターを倒して世間を驚かせる意気込みを示した。24日、トヨタアリーナ東京で同級1位那須川天心(27=帝拳)との同級王座決定戦を控え、21日には東京ドームホテルで那須川とともに会見に臨み「自分も盛り上がるカードやりたいと思っていたので、申し分ない相手。自分も非常にモチベーションは高いですし、ここでしっかりと勝って、世間をあっと言わせたい」と意気込みを示した。

那須川と並んで写真撮影に応じたものの、ともに目を合わせることはなかった。9月の対戦カード発表会見でも視線を合わせなかった両者。井上は「視線を合わせなかった? そうですね」と不敵な笑み。23日の前日計量後に予定されるフェースオフ(にらみ合い)を楽しみにしている様子だった。

指導する父真吾トレーナー(54)は「今までで1番、自分と気持ちが合って、同じ温度差でトレーニングをやれてきている。それを惜しみなく出してくれれば。幅も引き出しも広がっているので1つ1つ出してくれれば。良い結果はついてくると思う」と手応えを示した。「父との戦いでもある」と親子で厳しい調整を乗り切った自信が胸にある。井上は「状態も過去一以上ですね。知名度もある天心選手に初黒星をつける。自分のファンの期待にも応える意味でもしっかりと倒していきたい」と強調した。

24年10月、同じ95年度生まれ組の堤聖也(角海老宝石)に判定負けし、王座から陥落。約1年1カ月ぶり3度目の世界王座戴冠となる。井上は「(那須川撃破で)井上拓真が戻ってきたという感じ。ベルトどうのこうのではなく、しっかりと天心選手に勝つ。それで結果でベルトは後からついてくるものだと思っている」と集中力を研ぎ澄ませていた。【藤中栄二】