東京女子プロレスの真夏のシングルトーナメント「第13回東京プリンセスカップ」は23日の後楽園大会で決勝戦を迎える。初優勝をかけ“憧れの人”辰巳リカ(34)と戦う鈴芽(27)に今の心境を聞いた。
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-リカ選手には重要な試合で勝っているから天敵と呼ばれてますね
「そうですね、トーナメントだったり、タッグのトーナメントもそうだし、そういうところで勝利できていることで天敵って言ってもらってると思いますけど、これ以上ない称号ですよね」
-それも含めて今度の試合にどんな気持ちで臨めそうですか
「私もリカさんには会いたいし、でも会いたくなかったんですよ。それは今年のリカさんがヤバすぎるっていうのを初戦から思っていたので。でも、リカさんも『会いたくなかった』って、同じように警戒してくれていて。天敵っていう言葉とともに、すごくうれしいなって受け止めています。リカさんがそういうふうに見てくれているなら、今までの自分、それ以上の自分をぶつけて“辰巳リカの天敵”をまっとうしていこうと思います」
-優勝した後のことは何か考えていますか
「もちろんこの夏のトーナメントに挑戦するにあたって、思っていること、見据えていることはあるんですけど、でもここまでどの試合も先を見てたらたぶん勝てなかった試合ばっかりだと思ってて。まずは目の前の試合に全力をかけることかなと思います」
-じゃあ試合後のマイクはお楽しみですね
「なんか珍しく、2回もメインをやったんですよ、トーナメントに入って。試合が終わって『あっ、これがメインだった。マイクがあるんだ』って気づくんです。だから本当にそんなところまで考えられてないです(笑い)」
-鈴芽選手にとってリカ選手のどういうところが怖い部分ですか
「堅実だけど、突拍子ないんですよ。そういうところが危険だと思うし。一番は、私は足が武器なので、足攻めを得意としている部分は本当に一番恐ろしいですね」
-そうなると鈴芽選手の素早い動きが封じられてしまいます
「いつも苦しんでる記憶があります」
-足攻めをさせないようにするプランは考えていますか
「考えてはいるんですけど、なかなか難しいですね。それだけじゃないので、リカさんは」
-リカ選手の突拍子のない部分も計算できないじゃないですか。そういう部分も怖いですか
「もちろん、めちゃめちゃ怖いところだと思います。でもそういうところが大好きで憧れたので、そういうリカさんと決勝戦で戦えることはかなりうれしいです」
-東京女子に入ろうとしたきっかけがリカ選手に憧れたことなんですよね。どのあたりが良かったんですか
「一番最初は、友達が見せてくれた写真だったんですよ。で、話を聞いて『その人、見てみたい』って言って、プロレスを見に行って。もう会場で一目ぼれというか。本当に全力で生きてる姿っていうのがリングでめちゃめちゃキラキラ輝いてて。私も全力で生きてみたいって思わせてくれたのがリカさんですね」
-その憧れのリカ選手と“同僚”になって、リカ選手に対する見方は変わりましたか
「それが変わらないんですよね。でも、変わらないけど、東京女子に入るときにそのままの(ファンの)自分でいるわけにはいかないっていう思いがすごい強くて。できるだけそういう部分を見せないようにしています」
-プロフェッショナルなんですね
「ファンの自分と、リカさんによって夢を持ってプロレスラーになった自分がいるんです。だから客席で見ていた自分とは今は違うっていう風に思ってるから、そこの切り替えはあるべきかなって思ってたし、やっぱり対等に並びたいと思ってやっているので。以前タイトルマッチをした時にも『お互い、もうレスラー同士で対等』って言ってもらったこともあって」
-それって大谷翔平が対戦相手の大リーグの選手たちについて「もう憧れるのはやめましょう」って侍ジャパンのスピーチで言ったのと同じ感覚ですか
「それはちょっと違ってて(笑い)。憧れという気持ちは全く捨ててなくて。全部の原動力の一番芯にあるのはずっと憧れる気持ちなので。それは捨てられないし、それがないと鈴芽じゃないなって思います」
-自分が憧れた存在に、こんなに強くなったっていうところを見せたい気持ちはありますか
「あります。本当にデビュー前とかは心配されるくらい、たぶんちっちゃかったし。だからこそ天敵って呼んでもらえるところまで来て、そこからさらにもっとこんなに強いっていうことを伝えたいし、私もリカさんとこうやって真正面から1対1でぶつかる機会もなかなかないので、今のリカさんを全部浴びたいですね」
-よくプロレスラーになるために1歩踏み出すことができましたね
「きっと東京女子プロレスにそういう力があるんですよね。だからこそ、やっぱり東京女子のリングで戦う以上、自分もそうやって何か人を突き動かせる存在でありたいなってずっと思ってます」
-鈴芽選手を見て、リングに上がってくる選手も出てくるかもしれないですね
「小夏(れん)がそう言ってくれていて。一つの私にとっての夢だったので、あの子も私の夢をかなえてくれたなって思ってます」
-将来的に小夏選手が鈴芽選手のベルトに挑戦してきたら感慨深いですね
「楽しみにしてます」
-話は決勝戦のことに戻りますが、今大会のリカ選手がヤバいとのことですが、どのあたりにそういうものを感じますか
「とにかく優勝しに来てるなっていう風に思ったし、山下(実優)さんとの試合からトーナメント全体がすごいピリッとしたというか。引き締まった感じで自分も気合が入ったんですけど、そういう周りへの影響力もすごい感じます」
-この大会に優勝したらどんな景色が見られそうですか
「本当に分からないですね。私、奇跡みたいな感じで(22年に)ベスト4に入ってから、ここまで来るのに4年かかって。今回、初めての決勝で。だから、その先っていうのが全部未知の景色の状態で。その先の頂点っていうのはまだ想像ができないです」
-ちなみに鈴芽選手は夏は好きですか
「好きです」
-一番好きな季節はいつですか
「最近、夏かもしれないですね。デビューしたのが夏だったのもあって、夏に結構大事な局面っていうか、そういうものを迎えることも多くて。だから思い入れは強いですね」
-この夏は何か夏らしいことはしましたか
「この間プールに行こうとしたら台風が来たんですよ(笑い)。だからまだ行けてなくて。夏らしいことと言えば、毎年やってる東京女子の浴衣物販が一番夏らしいのかも。TIFの野外イベントもあったし、ずっとプロレスで夏を楽しんでますね。もともとはそんなに夏が好きじゃなかったから、東京女子で夏が楽しくなって、好きになったのかもしれないです」
-じゃあこの夏の集大成となる決勝戦に期待しています
「この試合を見て何か1歩踏み出してくれるような、そんな戦いをしたいと思います」

