勢の勢いが止まらない。
東前頭12枚目で1敗の勢(28=伊勢ノ海)が、西前頭14枚目の蒼国来(31=荒汐)と対戦。勝負勘がさえ、はたき込みで下し10勝目を挙げた。
思い描いたイメージは「当たって止まらないで攻める」。その構想は、互いに勝機をうかがい土俵中央で突き、押しの応酬から動きが止まった。「止まってしまった後(のイメージ)は、はたかずに我慢して出るという感じ」だった。決まり手は、そのはたき込みだったが、相手に右手を手繰られた直後に、瞬時に動いて決めたもの。「反応よくかわせました。いい感じで体が動きましたね」と、端正なマスクをほころばせた。
2桁勝利は幕内で5度目だが、11日目での達成は最速。「今までで1番、速いんですよね。まあ結果だけ見たらそうですが、1日1日、毎日毎日、力を出し切った結果です。それは勝とうが負けようが一緒です」と力説した。
1差でただ1人、全勝の大関照ノ富士を追う。本来なら当たらない上位戦が待ち受ける。まずは12日目。今場所2横綱、2大関を破っている主役の1人で、西前頭筆頭の嘉風(33=尾車)に挑む。「1差? いやいやいや、まずは最後まで取り切るだけです」と無欲で臨む。

