かど番の大関豪栄道(29=境川)が、関脇転落危機を間一髪で回避した。7勝7敗で迎えた勝負の日。関脇栃煌山(28=春日野)に立ち合いから押し込まれ、もろ差しを許すが、体を左に開きながら右腕を相手の首に巻き付け、逆転の首投げを決めた。“豪栄道スペシャル”とも言われる捨て身の技で、九死に一生を得て「何が何でもという気持ちだった」と、大きく息をついた。
手首や両肩の痛みと、膝にも古傷があり、体調が万全でない中で、最後の最後で勝ち越した。「まあ大変だったかもしれないが、北の湖部屋の力士に比べれば、何も問題ないんで」と神妙な表情で言った。
20日に北の湖理事長が急逝した中、14日目、千秋楽と北の湖部屋の力士は悲しみを乗り越えて土俵に上がった。土俵に人生を懸けている一人の力士として、同じ出羽海一門の力士として、胸にこみ上げる思いがあった。
大関として初めて丸1年過ごした今年は、名古屋場所の9勝が最高。大関在位通算8場所で、まだ2桁勝利もない。2度目のかど番は脱出したが、来年こそ大関の意地、プライドを見せたいところ。「体を鍛えて、いい年にしたい」と力を込めた。

