大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、内閣府に告発状を提出したことを受けて、日本相撲協会トップの八角理事長(54=元横綱北勝海)が10日、受けて立つ姿勢を示した。

<貴乃花親方 告発要旨>

 相撲協会の適正な運営について「重大な疑義が生じています」とし、内閣府公益認定等委員会に立ち入り検査や適切な是正措置を求めている。元日馬富士関による暴行事件の調査と、その過程で理事を解任された2点について批判した。

 <1>調査について 暴行事件を調査し、関係者への処分の判断材料とする報告をまとめた危機管理委が、第三者組織ではないことを問題視。「被害者の主張が全く反映されておりません」「公正中立な内容とは到底評価できないものであり、身内による全く不十分な調査と報告をもって済ませようとしています」と主張。

 <2>理事解任について 当時巡業部長でありながら、巡業中に起きた暴行事件の報告を怠り、貴ノ岩への危機管理委による聴取を拒否し続けた忠実義務違反などから1月4日の評議員会で理事解任が決まった。「いずれも、法的には、解任事由に相当するような理事の職務義務違反になると認めることは困難」と反論し、評議員会から弁明の機会を与えられないまま、解任されたことを強く非難した。