降格の貴親方に怒号、謝罪繰り返すも「ぬかにくぎ」

 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、100人近い親方衆に謝罪した。28日、大阪市で行われた臨時年寄総会に出席し、元横綱日馬富士関の傷害事件以降、協会側と対立してきた言動について反省の弁を繰り返した。一部から契約解除を求める意見も出たが、年寄会は貴乃花親方への処分を今日29日の理事会に一任する。この日の理事会では新体制での職務が決まり、貴乃花親方は役員待遇委員から1階級降格の委員となり、審判部・指導普及部に配属された。

 春場所が行われた会場の一室で、貴乃花親方は100人近い親方衆と対面した。役員以外の親方衆で構成される年寄会の会長を務める錦戸親方(元関脇水戸泉)が仕切る中、各一門の代表者から質問を受けた。約30分の中断を挟んで約2時間、謝罪を繰り返した。怒声が飛んでも、年下の親方から苦言を呈されても頭を下げた。

 弟子の貴公俊の暴行が明らかになると、それまでの協会への対立姿勢を一転させた。その真意を問われたが、すべての親方を納得させるには至らなかった。ある親方は「具体的なことは何も話さず『すみません』と『心を入れ替えてやります』の繰り返し」と明かした。「ぬかにくぎだ」と、あきれ気味に帰途に就いた別の親方もいた。

 この日に先立ち、各一門で話し合いが持たれ、二所ノ関一門の高田川親方(元関脇安芸乃島)は「本来なら契約解除になる部分が6つ7つある、という声もあった」と明かした。不信は根深く、誓約書を書かせるべきだとの意見もあったという。錦戸親方は「物足りないと言う親方もいた。これだけの大騒ぎになったし、今後のことが大事」と見守る構えを示した。年寄会として意見を集約した上で、理事会に処分を委ねることに決めた。

 年寄総会後、貴乃花親方は「これまでの私の行動によって、協会の皆さんに多大なご迷惑をおかけしたことをおわびしました」と話した。告発状については「本日取り下げました。年寄会の皆さんにも報告しました」と明かした。一方、一連の言動について「考えが間違っていたということか」と問われると「いや、まずこれから微力ながら協会の一員としてやっていかなければならないという気持ちで、私の監督責任を全うしていかなければならない」と明確な回答は避けた。

 ある役員は「結局、本人は『間違っていた』とは認めていない」と指摘した。今日29日の理事会では、さらなる「降格」や、弟子の指導など一切の活動を禁じる「業務停止」の厳しい処分が決まる可能性もある。この日の答弁内容を含め、役員が判断する。

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  • 厳しい表情で会見する貴乃花親方(撮影・岡本肇)
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