NHK木田幸紀放送総局長が23日、同局で定例会見を行った。視聴率が低空飛行している大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」について「すごく面白いという意見と、分かりにくいという意見が交錯しているが、宮藤官九郎さんの脚本はいろんな仕掛けが張り巡らされていて、1回見てすべては分からない。終わってみれば、大河らしい大河と言われるのではないかと期待している」と話した。

大河ドラマ史上、初回視聴率のワースト3位となる15・5%でスタートし、2話は12・0%、3話は13・2%となっている。

木田総局長は、近現代テーマの難しさについて「本人やお子さま、お孫さんなど現存している方もいて、フィクションとはいえモデル問題もある」「家康や信長と違って、なじみのない人が多くいて、今回は余計知られていない裏方が多い」などを挙げ「こんな人がいたという発見は新しい楽しみがあり、制作者として志を得た」。また「今はあちこち、志ん生と金栗四三に何の関係があるのかというところだが、もう少しなじんでいけば、それぞれのシーンを楽しめるようになる」とした。