伊藤健太郎(23)が20日、都内のセルリアンタワー能楽堂で行われた主演映画「十二単衣を着た悪魔」(11月6日公開)完成披露報告会で、監督を務めた黒木瞳(60)から「行け! 行け!」と言われ、台本には全くなかった伊藤沙莉(25)とのキスシーンに“突撃”したと明かした。

伊藤健は劇中で、ひょんなことから「源氏物語」の世界にトリップした、就職試験59連敗中のフリーター伊藤雷を、伊藤沙はトリップした世界で雷の妻となる倫子を演じた。

トークの中で、伊藤沙が「お芝居で表情を引き出して、と言ったら難しい、ハプニングに近い出来事なので作品の中で探して」と、演じたシーンについて意味深な発言をした。

すると伊藤健が、当該シーンについて「台本に入ってなくて、黒木さんに呼び出されて戸惑った。『タイミングが来たら、やってくれと』…行くべきか、迷っていたら、本番中に後ろから『行け! 行け!』と、すごい言われて、いくしかない」と苦笑い。ただ、黒木監督は「行けという指示をして、1回だけ健太郎君が行こうとしたら、引くんですよ」と“ダメ出し”した。

関係者によると、黒木監督が台本にはなかった伊藤健と伊藤沙のキスシーンに踏み切ったのは撮影当日の判断で、伊藤健のみに伝えたという。伊藤沙は全く聞かされておらず「健太郎が暴走して、あらぁ…と思った」と笑った。伊藤健が「行こうとしたんですよ。心を決めていこうとしたら(視線を)背けて間違えた…と」と苦笑いした。

伊藤沙は「そうしたら、あごクイとかできたんじゃない? きっと、ピークを待ってくれていたから、いろいろ考えてくれたんだと思う。ジャストタイミングでしたよ」と伊藤健をフォロー。明言こそしなかったがキスシーンだったことを示唆した。

黒木監督は「女優の身からしたら、ルール違反…私なら怒るかも知れない。沙莉ちゃんには申し訳ない」と“ダマテン”でのキスシーンをわびた。伊藤沙が「すてきなシーンだったし、楽しかった。クレームなんてよぎりもしなかった」と口にすると、伊藤健は「俺には(クレーム)あったろう!」と声を大にした。