松竹は5月31日、11代目市川海老蔵(44)あらため13代目市川團十郎白猿の襲名披露公演を、11~12月に東京・歌舞伎座で行うことを発表した。長男堀越勸玄君(9)は8代目市川新之助として初舞台を踏む。コロナ禍で延期になっていた襲名披露がようやく動きだす。
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團十郎は歌舞伎界最高峰の大名跡。祝祭感にあふれたものにしたい、しなければならないという松竹の思いもあり、コロナ禍の中、開催時期についてはかなり慎重だった。このほど政府が行動制限緩和の方針を打ち出したことが大きかった。13代目團十郎白猿襲名披露の発表前日、松竹は歌舞伎座の座席制限について、8月から花道横を除く全座席を販売することを発表した。
現在の歌舞伎座は、2席並びの隣は1席空ける、というスタイル。20年8月の再開時は総座席数50%以下で販売していた。少しずつ戻ってきてはいるが、完売でも“満員”にならないのはさみしいものだ。
海老蔵はコロナ禍の中、歌舞伎界全体を憂いていた。昨年のインタビューでは「今後、普段見ていた方が戻ってくださるのか、新しいお客さまが見られる環境ができるのか。制作陣も考え、役者も応えたい。自分だけが良ければいいというものではない」と強く語った。まず見てもらう経験をしてもらうために「誰が何と言おうと戦いたい」とも言った。まず見てもらうというきっかけの1つが襲名披露であり、1人でも多くの人に触れてもらう必要がある。その素地ができた。團十郎白猿襲名披露にかかる期待は大きい。【小林千穂】



