大阪・関西万博が今日閉幕する。開幕前の関心の低さがうそのような満員御礼、大盛況、大混雑。前々から予約をし、先日駆け込み観覧して来た。

万博には思い入れがある。1970年の大阪万博。中1だった私は何としてでも「月の石」を見たいと長蛇の列に何時間も並んだあげく、「何じゃこりゃ、地球の石と変わらないな」とがっかりしたが、街にも会場にも三波春夫さんの「世界の国からこんにちは」の万博ソングが流れ、カラフルなユニホームを着た各国のクルーがおしゃれで親切で、インターナショナルとはかくなるものか、と実感したものだった。

2005年開催の愛知万博の誘致には、政府代表として1997年のモナコでの博覧会国際事務局(BIE)総会に出席した。ホテルに缶詰めで各国代表と熾烈(しれつ)な談判を繰り返し、カナダ・カルガリーを52対27で破って開催地に採択された。愛知万博は「自然の叡智」を基本テーマに据え、SDGsの理念を先取りした先駆け的存在となった。

2015年のミラノ万博も日本・EU議員連盟会長としてイタリアを訪問した。開催に間に合わず、当日も工事中だった他国のパビリオンをよそに、日本館はデザイン、内容、サービス共に秀逸で大人気を博しており、とても誇らしかった。

そしてこのたび大阪万博。世界最大規模の木造建築である大屋根リングを頭上に各国が集い、それぞれのお国柄を披露し、多様でありながらつながっている、というメッセージが打ち出されていた。各国とも「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマに沿った、趣向を凝らした力の入ったお披露目だった。中でも日本館、そして日本の企業館の出来はまさにホスト国の面目躍如たるものだった。日本の最新科学技術は医療、環境保護、宇宙など最先端の分野でも卓越しており、未来が明るく輝いているような楽しい気分になった。

来場者総数は2800万人、経済波及効果は3兆円にも及ぶという。当初、建築費、ランニングコストの増大や各国の工事遅延、環境負荷などの問題が取り沙汰されていたので、この結果は余計に喜ばしく、関係者の皆さまも胸をなで下ろしていることと思う。

今月にも日本で初めての女性首相が誕生する公算が大きい。公明党の連立離脱という大変化やさまざまな批判が聞こえてくるがまずはネガティブなことではなく、希望と期待を寄せたいと思う。内容が伴えば結果は必ず付いてくる。

左右の分断、格差が顕在化し生き難さを感じている日本人を、大屋根リングの軒下に憩わせるがごとくいたわり、再び共生して行く元気を取り戻せるよう、働いて、働いて、働いて、「夢の万博」ならぬ「夢の政治」を新首相に心からお願いしたい。