政界地獄耳

【政界地獄耳】国民に理解されない野党共闘成果を言い張る共産

★1、2両日実施した共同通信の世論調査では野党共闘について「見直した方がいい」が61・5%、同様に読売新聞の調査では立憲民主党が今後も共産党と協力して政権交代を目指すのがよいと思うかの問いに「思わない」が57%という数字をはじき出している。政治の世界の複雑で多層的な仕組みはともかくも、国民は野党共闘を善しとは見ていない声が多い。一方、選挙での敗北を受け、既に立憲民主党代表・枝野幸男は辞意を表明し、党は代表選挙の準備に入った。

★ところが共闘のパートナーである共産党は立憲の対応や世論の声とは全く違う見解を発信し続ける。党委員長・志位和夫は1日未明の会見で、自民党幹事長・甘利明が小選挙区で敗れたことについて「野党共闘の大事な成果だ」と言い、他党との連携については「共闘の道は進めたい。ぶれずに揺るがず、この道を進む決意に変わりない」とした。またツイッターでも「『野党共闘不発』という報道があるが、事実と違う。野党が一本化した選挙区のうち62選挙区で勝利している。バラバラに闘ったら大半で負けていた。今後の課題は残していますが、野党共闘は成果を上げています」と強気で、しんぶん赤旗にはその62人の一覧表が掲載された。

★また議席と得票数を減らした引責辞任を問われ、「責任はないと考える」とし「我が党は、政治責任を取らなければならないのは間違った政治方針を取った場合。今度の選挙では党の対応でも(野党)共闘でも政策でも、方針そのものは正確だったと確信を持っている」と胸を張った。この考え方が世論に受け入れられるか否かに興味がないことに有権者は違和感を持つ。党は比例の得票に600万票を掲げているが前回の440万票から416万票に減らしている。志位の理屈では「間違った政治方針でない」と党内で言い続けても国民に理解されないのは国民が間違っているということか。他党という相手もある。共産党だけの総括ならばそれでいいが、共闘を続けるならば見直すべきではないか。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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