★19日、日韓首脳の「シャトル外交」の一環で、首相・高市早苗が李在明(イ・ジェミョン)大統領の出身地である韓国南東部・安東(アンドン)を訪問し首脳会談を行った。その友好ムードの中、同日の韓国有力紙の1つ「朝鮮日報」は韓国最大野党・国民の力で常任選挙対策委員長・張東赫(チャン・ドンヒョク)代表の声を紹介している。「高市は日本の政界でも代表的な右翼の人物だ」「過去の李在明の主張通りなら、高市と顔を合わせること自体が『極端な親日』だ。選挙のたびに『竹やり歌』(抗日運動の象徴歌)を歌っていた李在明と(与党だった革新系)『共に民主党』」と書いた。

★また「保守派の政権が韓日首脳会談を行うたび、(大統領になる前の李在明や共に民主党などの左派は)強硬な要求をやめず、少しでも自分たちの意にそぐわないと『朝貢外交だ』と攻撃した」「そう言っていながら、自分(李在明大統領)は日本に行って楽しくドラムまでたたいてきた。歴史問題や独島(日本名:竹島)は(議論の)机上に載せることすらなかった」と手厳しい。日本でも野党が政権を奪取すると、往時の与党を批判していたことがブーメランになって帰ってくることがある。張は「大統領の座に就くと、野党代表の時とは考えが変わることもあるだろう。そうならば、少なくとも国民に見解が変わった理由を明らかにし、理解を求めるべきではないか」と指摘する。そして選挙(6月3日の韓国統一地方選挙・国会議員補欠選挙)目前だとし「韓日首脳会談が『選挙用の写真撮影』になってはならない」とくぎを刺した。

★東アジアでは中国、北朝鮮、ロシアが強固なブロックを築き、先の米中首脳会談では米ドナルド・トランプ大統領までおとなしくなった。日韓の両首脳が個人的には水と油でも外交とは「ここが結びつかないともうひとつのブロックができない」(外交筋)。今の外交かいわいでは中堅国(ミドルパワー)とのパートナーシップこそがカギとなる。両国はその重要な役割を担う。(K)※敬称略