川勝平太氏の辞職に伴い、9日告示された静岡県知事選は午後5時に届け出が締め切られた。共産党新人の党県委員長森大介氏(55)、ともに無所属新人の元浜松市長鈴木康友氏(66=立民、国民推薦)、元副知事大村慎一氏(60=自民推薦)ら6氏の争いが確定した。自民党が全敗した4月の衆院3補欠選挙後、初の大型選挙で、与野党対決の構図となった。結果は岸田文雄首相の政権運営にも影響を与える可能性がある。投開票は26日。

鈴木氏は9日午後、JR静岡駅前で演説した。浜松市長を4期16年務めた実績から、ベンチャー企業の誘致や子育て政策の充実に取り組むと主張。「アイデアはたくさんある。日本一幸福度の高い県をつくりたい」と支持を求めた。

大村氏は浜松市で集まった聴衆を前に、元総務省官僚として、国や地方自治体で防災や感染症対策に尽力した経験をアピール。中小企業支援や女性活躍を訴え「県民一人一人の声を県政に届けられるのは私しかいない」と声を張り上げた。

森氏はリニア中央新幹線の建設中止や浜岡原発の再稼働反対を訴え、午後も県内各地を遊説した。

ほかに立候補を届け出たのは諸派新人の政治団体代表横山正文氏(56)、いずれも無所属新人の自営業村上猛氏(73)、会社社長浜中都己氏(62)。(共同)