財務省が21日発表した4月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、中東からの原油輸入量は384万3000キロリットルで前年同月比67・2%減少した。単月の輸入量としては比較可能な1979年以降、ほぼ四半世紀の中で最低となった。プラスチックや合成繊維などの原料となる原油由来ナフサが大半を占める揮発油も79・4%落ち込んだ。政府は代替調達を急ぐものの、中東情勢の混迷でエネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡の封鎖状態が続いており、供給網の混乱は長期化しそうだ。
日本は原油輸入の9割超を中東産に依存してきた。4月の輸入額は55・5%減の3832億円。世界全体から輸入した原油は、量が63・7%、金額が49・9%それぞれ減った。
原油タンカーがホルムズ海峡を通過してから日本に到着するまでは3週間程度要するとされており、5月の輸入量も大幅な減少が予想される。
政府はホルムズ海峡を通らないルートで代替調達を進めている。6月は米国産やアフリカ産などを含め、前年実績の7割以上を確保できるめどが立ったと説明する。4月の米国産原油の輸入量は38・8%伸び、45万7000キロリットルだった。
揮発油の中東からの輸入量は34万2000キロリットル。米国からの輸入量は206倍の27万3000キロリットルとなり、中東の減少分の一定程度を賄った。ナフサ由来の化学製品は、政府が年を越えて供給できると繰り返す一方、生産現場では調達難が起きている。
中東向けの主な輸出品である自動車は93・5%減った。トヨタ自動車や日産自動車などは中東向け製品を減産している。
一方、輸出から輸入を差し引いた全体の貿易収支は3019億円の黒字だった。黒字は3カ月連続。輸出は14・8%増の10兆5073億円で、中国向けの半導体が伸びた。輸入は9・7%増の10兆2054億円だった。非鉄金属が増えた。(共同)

