大阪府岸和田市の「岸和田徳洲会病院」で7月、職員だった20代男性看護師が、認知機能が低下している80代の男性入院患者に、医師の指示なく鎮静剤「プロポフォール」を投与していたことが19日、病院への取材で分かった。担当者によると、病院は今月8日に岸和田保健所から行政指導を受け、14日付で懲戒解雇した。患者の容体に問題はない。
投与を目撃した別の看護師の相談で発覚。元職員は7月7日、夜勤中に集中治療室(ICU)で、別の入院患者に投与されていたチューブ内のプロポフォールを注射器で2~3ミリリットル抜き取り、隣のベッドにいた80代男性の静脈に1ミリリットル入れたという。病院の相談を受けた府警が捜査を進めている。
プロポフォールは主に手術の際に使われ、使用中は熟練した医師が患者の全身状態を観察し、対応を怠らないよう添付文書で注意喚起している。同病院でも医師のみが投与する運用にしていた。
病院によると元職員は事実を認め、「暴れる患者を落ち着かせたかった」と話した。病院は8月31日に保健所へ報告。9月2日に保健所の立ち入り検査が入り、8日に行政指導を受けた。事案発覚前に別施設に移っていた80代男性の家族には、今月謝罪したという。
取材対応した病院の担当者は「あってはならないこと。職員を教育し、再発防止に努める」とコメントした。(共同)

