【西武篠原響】未来のエース19歳が醸し出す“人生2周目”感 言語化能力にゾクッ

西武篠原響投手(19)が9月12日の日本ハム戦(ベルーナドーム)で日本新記録を達成しました。3-3の延長10回に3番手で登板し、1イニングを三者凡退に抑えました。10代のうちに通算28ホールド到達。ドジャース山本由伸投手(28)がオリックス時代に挙げた「10代通算27ホールド」を超えました。ただ記録以上に、記録更新に際するコメントに驚かされました。未来のエースの“発信”に迫ります。

プロ野球

★主な内容

  • 山本由伸の記録を抜いた直後に語った言葉の中身
  • 19歳の言語化能力はなぜここまで高いのか
  • 球団の「獅考トレーニング」が引き出した眠れる才能

◆篠原響(しのはら・ひびき)2006年(平18)9月20日、愛知県名古屋市生まれ。福井工大福井高を経て、24年ドラフト5位で西武入団。背番号は52。25年は2軍で16試合に登板し8勝5敗、防御率2・20をマーク。同年9月7日のロッテ戦で1軍初登板初先発。1軍では2試合で0勝1敗、防御率10・29。今季推定年俸700万円。178センチ、76キロ。右投げ右打ち。

西武対日本ハム 10回から登板した篠原響は1イニングを無失点に抑える(撮影・足立雅史)=2026年9月12日

西武対日本ハム 10回から登板した篠原響は1イニングを無失点に抑える(撮影・足立雅史)=2026年9月12日

「20代でもしっかり相応のものに」19歳の言葉にゾクッ

延長10回裏2死のチャンス、中村剛也内野手(43)が凡退した瞬間に、人知れず日本プロ野球界の新記録が生まれた。

篠原響、10代での通算ホールド数で日本一に-。

西武対日本ハム 10回から登板した篠原響(右)は1イニングを無失点に抑えタッチを交わす(撮影・足立雅史)=2026年9月12日

西武対日本ハム 10回から登板した篠原響(右)は1イニングを無失点に抑えタッチを交わす(撮影・足立雅史)=2026年9月12日

山本由伸の「20歳の誕生日を迎える前で通算27ホールド」を抜いた。山本は8月17日生まれ、篠原は9月20日生まれ。登板可能な試合数というそもそもの前提条件が違う記録ではある。篠原も「まぁ、誕生日が違うので」と冷静に記者に突っ込んでくる。

帰り際、福岡→大阪&神戸と長く続いた遠征荷物を引く篠原に、憧れの山本を抜いた事実への感想を尋ねてみる。すると。

「そうですね…この先が大事だと思うので。10代(の記録)は抜いたかもしれないですけど、20代でもしっかり相応のものになっていけるように」

ほぼ間髪入れずにこんな返答を受けた。うわぁ…。少しゾクッとした。こちらも瞬発的に「すごくいいコメントをありがとう」と言ってしまった。

しっかり相応のものに-。19歳の若者の、このワードチョイスに驚かされる。山本由伸の10代記録を抜くかもしれない、という事実は過去に2度、私は篠原に伝えている。だから篠原本人も全くの白紙ではなかったと思うが、この日の試合後も「あっ、今日で抜いたんですか」と記録達成に気付いていなかったあたり、前もってコメントを準備していたとは思えない。

今年は味のあるコメントが多い

振り返ると、今年の篠原は味のあるコメントが多い。2月、日本代表のサポートメンバーに選ばれ、報道陣から「ダルビッシュ選手に質問したいことは?」と問われ、こう答えた。

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。