将棋の藤井聡太6冠(竜王、名人、王位、棋聖、棋王、王将=24)が8日、都内で開催された「藤井聡太さんに挑戦! ペコちゃんこども将棋塾2026」に登場し、原点に立ち戻って伊藤匠叡王(24)からのタイトル奪取を誓った。
実るほど頭を垂れる稲穂かな-。藤井は小学生たちを前に「よろしくお願いします」と深々と頭を下げ、1人1人ていねいに指し始めた。100人を相手に、5人の棋士が継ぎ指し指導を行った。
純粋無垢に将棋を指している少年少女の姿から、幼少期の自分を想起した。藤井は8歳当時の2010年、谷川浩司十七世名人と指導対局で対戦。形勢不利に陥った藤井は谷川から引き分けを提案され、あまりの悔しさから将棋盤に覆いかぶさって号泣してしまう。
「私がうまく指すことができなくて、途中で泣いてしまって。谷川先生には非常に申し訳なかった」と当時を回想。「好奇心の強さだったり、そういう難しさというのを知ることができて、今につながっているところもある」と語った。
叡王戦を主催している不二家が当イベントを開催。叡王初戴冠時はマスコットキャラクターのペコちゃん人形を手に、記念撮影に臨んだ。その人形は「今でも家に大切に飾っています」。24年に失冠してから2年は挑戦者決定戦にも進めていない。「挑戦者を目指して、しっかりと1局1局頑張っていきたい」。未来の棋士たちに触れたことで初心に戻り、復冠ロードを突き進む。
イベントには佐々木勇気八段、宮嶋健太四段、武富礼衣女流二段、和田はな女流初段も参加した。【高橋洋平】
○…8日未明、愛知県で最大震度5強を観測する強い地震があった。藤井の出身地、愛知県瀬戸市は震度5弱を観測。前日7日から都内入りしていた藤井には影響はなかった。家族とは連絡を取ったといい「幸い特に被害はないと聞いてますので、少し安心した」と語った。

