★米国は中間選挙で共和党が歴史的惨敗を喫し、ホワイトハウスでは戦犯に責任を負わせる動きなどドナルド・トランプ大統領周辺があわただしい。トランプ自身がガソリン価格を高騰させたのはイラン戦争が原因であり選挙の敗因の1つと認めたことにより、ピート・ヘグセス国防長官の更迭が取りざたされ始めた。民主党もヘグセスの振る舞いは更迭だけでは済まないと息巻く。検証が続けばヘグセスべったりだった防衛相・小泉進次郎も無傷ではいられないかもしれない。また地元オハイオで後継候補が落選したJ・Dヴァンス副大統領も次期大統領選をにらんでトランプと距離を置こうとしている。「敗北の理由は戦争だ」とするヴァンスはイラン戦争に消極的だったことを念頭に「トランプが始めた戦争」として責任論を描こうとしているようだが、国民はそう思うだろうか。
★やり放題の大統領の陰りを世界の首脳はどう見ているか。戦争を仕掛けられたイランのモハンマド・バゲル・ガリバフ国会議長は「良心か生活費か、米国人は『NO TO WAR』と言った。我々はこのメッセージを支持する」。ノルウェーのエスペン・バルト・アイデ外相は「米国民の多数が『MAGA』にはもううんざりで、別の道を望んでいるという明確なメッセージを送った。分極化はもう十分だ」。トランプから白人少数派への差別があるといわれた南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領は「民主党が両院を制したことで『世界関係に新たな時代がもたらされる』」。
★無論慎重な発言をする国もあるが、心配なのは我が国だ。外務省などはそれなりに情報収集、分析をしているだろうが、どこに何の忖度(そんたく)をしているのか、官房長官・木原稔は「日米パートナーシップは『日本の外交・安全保障政策の礎石であり続ける』」。外相・茂木敏充は「選挙結果に関わらず日米同盟をさらに揺るぎないものにしたい」と選挙結果に関わらずとは恐れ入ったが談話になっていない。首相・高市早苗は明確な発言をしていない。日本外交はこの程度か。(K)※敬称略


