「週刊新潮」の報道で表面化した福田淳一・前財務事務次官のセクハラ問題は、女性へのセクハラが依然根強い日本社会を浮き彫りにした。テレビ朝日記者が、音声データを新潮に渡した行為の是非も議論に。「開放刑務所」から脱走した平尾龍磨容疑者は、約3週間経過しても見つからず、住民の不安は拡大。世界を見ると、金正恩・朝鮮労働党委員長が北朝鮮史上初の韓国訪問。国内外で何でもありの出来事が続いた4月の言葉から-。
デスクA 福田淳一・前財務事務次官のセクハラ問題は、社会問題になった。財務省はセクハラを認めたのに福田氏は否定したまま。退職金は5178万円だ。
記者A 福田氏は辞任会見で、「あそこ(週刊新潮)に書かれているような、あーんな発言をしたことはありません」と。反省どころか挑戦的な印象でした。
記者B 辞任会見を取材しましたが、「『言葉遊び』のところが批判を受けている。なるほど、今の時代ってのはそういう感じなのかなとは思った」の発言には、最強官庁事務方トップなのかと、驚きました。
記者C 矢野康治・財務省官房長も「(名を伏せて)おっしゃるのが、そんなに苦痛なことなのか」と、発言。財務省側の反応には「これくらいのことで」という思いが、にじんでいた。
記者A 新潮報道後、女性記者の名前が水面下で飛び交った。財務省も「名乗り出られるなら出てみろ」という思いがあったのかもしれませんが、テレ朝が女性記者のセクハラ被害を公表したのはその矢先です。
記者B 麻生太郎財務相も、テレ朝の抗議文に「もう少し大きな字で書いてもらった方が見やすいなと思った程度に読んだ」と。テレ朝の主張だけでセクハラ認定できないのは分かるが、こんな言い方はないよ。
デスクB 麻生氏の責任はやっぱりまぬがれない。安倍政権にも波及するかな?
記者A 独特の政局勘を持つ小泉純一郎元首相は、安倍晋三首相を「3選は、まあ難しい。信頼がなくなってきている」と、見限るように述べています。
デスクC 大相撲の巡業中、土俵上で倒れた舞鶴市長に救命措置した女性に下りるよう促した相撲協会の対応も女性差別の観点から問題になった。人の命がかかっているのに非常識だ。
記者D 巡業の子供相撲で土俵に上がれなかった女の子は、本当に悲しんでいたらしい。今こそ相撲界の認識を変えるチャンス。ゴルフの霞が関CCも、女性の正会員を認めた。女性総理が出る前に、環境整備は必要だ。
デスクB 平尾龍磨容疑者の「脱走事件」は、まもなく発生3週間だ。
記者D 容疑者の潜伏情報がある広島県尾道市の向島で、窃盗被害に遭った男性を取材したら「まだ島にいると考えると、ゆっくり眠れない」と。尾道市中心部に向かう道路は24時間検問が行われ、橋が1つしかなく交通量が増える時間帯は渋滞がすごい。現地はホテルも満室でした。ある意味「特需」ですが、住民は迷惑顔でした。
デスクA 尾道までは海を挟んで約200メートル。泳いで渡った可能性は?
記者D 潮の流れが速く、通常なら無理。現地ではかんきつ類が栽培され、自宅農園の野菜もあり、「長期逃亡」の環境は整っている。船で逃げた形跡もなく誰も見つけられない。結局、島にいるとの結論です。
デスクB 容疑者がいたのは「開放刑務所」と呼ばれ、監視も緩い。なぜそんな刑務所をつくったのか。
記者D 過去に何人も脱出しているようですが、模範囚でないと入れない。平尾容疑者はあと2年で出所できたといわれる。それをほごにしても出た理由とは。本人に取材したいです。
<政治>
▼野田聖子総務相(57)
「私が戸惑い、尻込みし、泣きながらきた道をせめてショートカットしたい」
1日 地元岐阜市で、女性の政治進出拡大に向けた政治塾を設立。9月の総裁選に向けた第1歩とも
▼加戸守行・前愛媛県知事(83)
「岩盤規制を突破して認められた。そんな意味では、魔法にかけられることで出産した獣医学部だ」
3日 加計学園が新設した岡山理大獣医学部入学宣誓式で、意味深なあいさつ
▼財務省の太田充理財局長
「間違いなく誤った対応で大変恥ずかしい。大変申し訳ありませんとしか、申し上げようがありません」
9日 森友学園への国有地売却をめぐり、同省理財局の職員が昨年2月に学園側に、ごみ撤去費に関して虚偽の説明をするよう求めていたことを認めた
▼自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長(37)
「『記憶の限りで』と注釈をつけるなら、『会っていない』とは断言できるはずない」
11日 新経連主催のイベントで、加計学園獣医学部新設計画をめぐる記憶頼りの柳瀬唯夫・元首相秘書官の発言を痛烈批判
▼大仁田厚氏(60)
「私自身の力不足。4年後も戦うことを誓う」
15日 佐賀県神埼市長選で現職に惜敗したが、4年後の再挑戦を明言
▼小池百合子都知事(65)「元のさやに収まるのは多くの方には理解が難しい」
25日 思いを持って創設した希望の党が、民進党とともに国民民主党へと模様替え。無念の弁
▼岡田克也・元民進党代表(64)
「20年やったことは、一体何だったのか」
27日 民進党離党と国民民主党不参加を表明。離党は93年に自民党を離れて以来。政権を目指しながら分裂と結集を繰り返してきた民主党での日々を、嘆く
<社会>
▼歌手加山雄三(81)
「あの船からたくさんの曲が生まれた。長い間の相棒がこんな形で消えていくのは本当につらい」
2日 愛艇「光進丸」が火災で沈痛会見
▼女優菊池桃子(49)
「家族全員、恐怖で眠れない日が続き、不安な毎日を抱えてきた数カ月でした」
3日 自身へのストーカー容疑でファンの男が逮捕され、ブログを更新。男は罰金刑に
▼青山忠司容疑者(54)
「世話になった先生のため、やらなくてはならないと思った」
6日 評論家西部邁さんの自殺ほう助容疑で逮捕
▼作家の五百蔵容(いほろい・ただし)さん
「このタイミングでのこの監督の解任。あまりに愚かな決定を前に『…』となっています」
9日 分析対象だったサッカー前日本代表監督ハリルホジッチ氏の電撃解任で
▼「築地女将(おかみ)さん会」のメンバー
「都は当然のように移転を進めているが、市場の中はそんな雰囲気ではない」
11日 都庁で会見し、半年後に迫った築地市場の豊洲移転中止を求めた
▼羽生善治竜王(47)
「進めば進むほど、道のりは険しくなっていく」
12日 佐藤天彦名人との名人戦7番勝負第1局で、通算1400勝を達成。会見で、若い時の区切りの数字との違いをこう表現
▼新潟県の米山隆一知事(50)
「中年のおじさんが、のぼせたということ」
18日 知事就任後も続いた女子大生との「援助交際」を報じた文春砲で、週刊誌発売前日に辞任表明
▼野田孝史容疑者(29)
「7月には離婚する」
21日 昨年7月、和歌山・白浜で水難事故を装って妻を殺害した容疑で逮捕。不倫相手にこう伝えていた
<国際>
▼ザッカーバーグ・米フェイスブックCEO(33)
「私の過ち。申し訳ない」
10日 米上院公聴会で、8700万人の会員情報が不正流出を謝罪。米IT界の風雲児に何が?
▼トランプ米大統領(71)
「非常に率直で尊敬に値する」
24日 マクロン・フランス大統領との会談で、金正恩氏に言及。史上初の米朝首脳会談への環境整備なのか、かつての「リトルロケットマン」「病んだ子犬」という評価から、激変
▼金正恩・朝鮮労働党委員長
「前回会談から11年。軍事境界線を越えて歩きながらなぜこんなに時間がかかったのかと、考えた」
27日 北朝鮮の指導者として、祖父も父もしなかった「軍事境界線」越えで、韓国の文在寅大統領と南北首脳会談。夕食会では平壌のレストランから製麺機を持ち込み、冷麺を振る舞う