サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本対ポーランド戦が行われた28日深夜、東京・渋谷駅前のスクランブル交差点には、日本代表の2大会ぶりのベスト16進出を喜ぶファンが集まり、もみくちゃの状態となった。

 DJポリスをはじめ、警察官が多数出動し、交通を規制。それでも信号が変わると「オーニッポン!」の掛け声とともに交差点に大勢のファンが流れ込み、交通整理が全く利かない状況になった。

 渋谷が沸いた。日本は敗れたが、コロンビアがセネガルに勝ったため、グループステージ突破が決定。試合後は、スポーツバーなどで試合を観戦していたファンがスクランブル交差点に流れ込み、太鼓の音が響いた。

 警視庁DJポリスの「危険です。ゆっくりと前の方に続いて下さい」という声はかき消され、信号が赤に変わっても走り込むファンが続出した。男子大学生(20)は「ベスト16はむちゃくちゃうれしい。ただ交差点はセネガル戦(24日深夜)よりもひどい。無秩序な状態だ」と話した。ある警察官は「たぶんこれが3、4時まで続く」とこぼした。

 試合前からスクランブル交差点付近でごみ拾いをしていた大学生、井上智貴さん(22)は「ゴミや痴漢などで、渋谷に集まる人の印象が悪くなっている。ただ、この活動に賛同して手伝ってくれる人もたくさんいる。少しでもそういう人が増えれば」と願った。