塚田一郎前国交副大臣が、安倍晋三首相の地元下関市と、麻生太郎財務相の地元に近い北九州市を結ぶ「下関北九州道路」の整備をめぐり、首相らに「忖度(そんたく)した」と発言した問題に関し、昨年12月20日に、塚田氏と会談して道路建設の早期実現を要望した吉田博美・自民党参院幹事長が、「総理、副総理と言うと国交省もやりにくいだろう」と述べていたことが、8日分かった。

国交省が同日、野党側の求めに応じ、当時の会談記録のメールのコピーを衆院国土交通委員会に提出して、明らかになった。

発言は、冒頭取材終了後、報道陣が退席した後。吉田氏が、首相らの地元の事業と認識していたことを示唆したとも受け取れる内容だ。

会談は昨年12月20日、国交省の副大臣室で行われた。吉田氏は冒頭取材の際には、「総理、副総理の地元とは関係なく、中国・九州の経済や後世のために、オールジャパンで必要な道路」と指摘。塚田氏は、「地元の調査結果をしっかり受け止め、前向きに検討したい」と応じた。

この後、報道陣が退席すると、国交省側は「必要性ははっきりしている道路」と、建設の必要性の認識を表明。これを受けて、吉田氏は「総理、副総理と言うと国交省もやりにくいだろう。与党、公明党、野党で協力して進めていく」と応じ、塚田氏は「財務相にも要望していただき、感謝している」と発言。麻生氏への要望があったことを認識していることを、にじませている。

吉田氏が「今後のことはいつぐらいに対外的に言えるようになるのか」と問うと、国交省は「(18年の)年度末になる」と答えている。

同道路の整備をめぐる調査は、国の「直轄調査」に引き上げられ、19年度予算に約4000万円が計上された。野党側はこのメールが出てきたことを受けて、吉田氏の要望が、道路整備計画が「直轄調査」に引き上げられるきっかけになったのではないかとみている。野党は、塚田氏に国会で経緯を説明するよう求め、参考人招致に応じるよう追及していく。