新時代のスター候補に迫る企画「令和に誓う」最終回は、「ポスト安倍」をめぐる調査で常にトップを争う、自民党の小泉進次郎厚労部会長(38)。
今年、国会議員になって10年を迎える。かつては農業、今は社会保障の改革を手掛け「今を続けることではなく、変わることに意味がある」と語る。半面、変化への機運が低い日本のままでは「僕の出番はないかもしれないね」と話す。現役時代、毎年フォームの改造を続けた元マリナーズのイチロー氏に共感する進次郎氏に、令和のニッポン展望を聞いた。 【聞き手・中山知子】
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-令和での心構えを
進次郎氏 上皇さまの生前退位に伴い、5月1日から新しい元号になりました。計り知れない、社会への前向きな影響が出ていると思う。日本って、「締め切り効果」がすごいはたらく。今までは、次の元号の時代をどんな時代にするか準備できる時間がありませんでしたが、今回はあった。令和の時代を、平成より必ずいい時代にしなければならないと強く感じています。
-具体的には
進次郎氏 頭の中にある時間軸が変わりました。19年5月1日から令和と決まる前は、20年東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの前か後か、という思いが強かったが、5月1日から新しい時代が始まったという意識になりつつある。20年大会の後、社会の機運が少し下がるのではといわれていましたが、5月1日から「長い新時代」に入ったことになります。
-これまでは「ポスト2020」の立場で政策を打ち出していた
進次郎氏 新時代のくくりが変わってきたと思います。消費税も同じですが、駆け込みとその後の反動が、社会にはいちばんよくない。五輪で盛り上がり、その後盛り下がるという「谷」が、深くならない。そんな効果があるのではないか。
-新時代、どんな心構えで生きればいいでしょう
進次郎氏 先月、「新時代の社会保障改革ビジョン」を発表しました。社会保障は人生を支える制度ですが、社会保障改革といえばここ最近、ずっとお金の勘定でした。社会保障のサービスを切り、負担は消費税を含めて上げ、財政構造を良くする。でも少子高齢化で支える側と支えられる側のバランスが崩れ、経済社会全体の構造が変わっている。給付カット、負担増にとどまらない第三の道=リバランスを進める発想が大事と思う。「人生100年時代」では、今より長く働くことが当たり前の社会になると思います。(60歳以上で)ある程度所得があると年金額がカットされる在職老齢年金制度、俗に言う「106万円の壁」「130万円の壁」など、前向きに働くことを阻害する制度は撤廃する。日本には夫婦と子ども2人という、いわゆる「昭和の標準人生モデル」があり、20年学び、40年働き、20年の老後という80年がライフサイクルでしたが、相当多様化してきた。1人1人の選択を支える社会をつくっていきたい。
-3年前に発表した「レールからの解放」にもつながる考えです
進次郎氏 「人生100年時代」という言葉、実は僕の発想からです。「2020年以降の経済財政構想小委員会」が立ち上がり、初めて「人生100年時代」という言葉を使いましたが、今では世の中に根付いていると感じる。病気にならないようにお金を使う国に変わるべきという主張も政策として本流に入り、働き方にとらわれず、しっかりしたセーフティーネット環境をつくるべきだという、勤労社会皆社会保険制度もそうです。厚労部会長という社会保障のど真ん中の立場にいますが、提言が政策に反映され、本当に社会を動かす形になってきたと思います。(2へ続く)

