新型コロナウイルス感染拡大し、外出自粛やテレワークなどが原因による「コロナ抜け毛」に悩む人が増えている。
07年から10年間、天皇陛下の調髪などを担当する「御理髪掛(ごりはつがかり)」を務めた大場隆吉氏が代表を務める頭皮ケアサロン「OHBA」では、緊急事態宣言発令中の5月、期間限定で、抜け毛や頭皮トラブルの無料相談を行った。悩み相談には、自己チェックリストを複数用意。そのうち簡易版チェックリストでは質問10個のうち、6個以上思い当たることがあれば、「コロナ抜け毛」と推察されるという。スカルプディレクターの古中(ふるなか)美どりさん(57)によると、相談のほとんどが「コロナ抜け毛」で、30~40代の男性と女性からが多かった。
働き盛り世代の「仕事がなくなってしまい、抜け毛になった」(40代女性)「テレワークで動かないし、家にいるストレスで抜け毛になった」(40代男性)といった声から、中3男子の「コロナで兄弟げんかが絶えず、親にずっと監視されているのもストレスで、円形脱毛症になった」といったものまで、年齢も悩みも幅広かったという。
古中さんは「外出自粛やテレワークで生活サイクルが乱れ、栄養、運動、睡眠が不足し、精神的ストレスも加わり、抜け毛や頭皮トラブルにつながりやすい」と指摘する。「コロナ抜け毛」の予防策として「毎日、シャンプーをすること。シャンプーは頭皮を動かすいい機会になります。テレワーク中は1時間に1回、肩をもんだり、目に手をしばらく当てること。血流がよくなり、疲れが取れます」とアドバイスした。「OHBA」では近日中に、「コロナ抜け毛」や頭皮トラブルの悩み相談を本格的に開始する予定(有料)。【近藤由美子】
◆「OHBA」コロナ抜け毛 自己チェックリスト(簡易版)◆
*2月下旬から現在の生活について、はい、いいえ、どちらでもないで回答
▼「はい」が6個以上
コロナの外出自粛などによる生活変化に伴う抜け毛と推察されます。パソコン使用の合間に、肩や首をほぐし、頭皮に触れる時間を持ちましょう。
▼「はい」が5個以下
抜け毛の本数が急に増えたと感じる場合は、毎日のシャンプーを見直し、頭皮を動かす時間を持ちましょう。
▼「どちらでもない」が多い人
生活スタイルが乱れてきている可能性があります。睡眠や食生活を中心に一定のリズムを作ることで、これからの抜け毛を防止しましょう。