将棋の最年少タイトルホルダー、藤井聡太棋聖（18）が最年長タイトルホルダー、木村一基王位（47）に挑戦する第61期王位戦7番勝負第3局が4、5の両日、有馬温泉（神戸市北区）の中の坊瑞苑（ずいえん）で行われる。両者は3日に神戸入りして会見。ここまで2勝0敗と先行する藤井は第3局に勝つと、一気に最年少での2冠に王手をかける。

会見で第2局から約3週間の空いたことに藤井は「しっかりと準備はできました。いい状態で臨めると思います」と意気込んだ。

立会人が同席のもと、藤井と木村は照明の具合、駒や盤、座布団の座り心地などを確かめる検分を行った。

藤井は今シリーズ進行中に棋聖となり、第3局からはタイトルホルダーとしての新たな戦いが始まる。検分で盤を挟んだ藤井の印象が変化したかの質問に、木村は「彼は彼でした」と笑顔を見せた。

有馬温泉には2歳ぐらいのとき、家族旅行で来たことがあるという藤井は温泉が大好きだという。王位戦は全国を転戦し、1局を2日かけて戦う7番勝負。2日制の対局では、1日目は午後6時まで指した後、食事や入浴タイムとなる。

初の温泉地での対局に「温泉に入ってリラックスして集中したいです」と長丁場での“温泉効果”を期待した。