自民党の菅義偉前首相(73)が4日、横浜市青葉区の東急たまプラーザ駅前で、三原じゅん子氏(57)の応援演説を行った。6月22日公示、7月10日投開票が有力視されている今夏の参院選で、神奈川選挙区(改選数4+1)から3選を目指す三原氏と一緒に、演説後は市民らとグータッチ交流。長蛇の列が演説場所の東急百貨店前から駅までの約100メートル続き、当初の予定を変更して折り返しも実施して約200メートルに及んだ。

菅政権時代は、三原氏を厚生労働副大臣に任命して「不妊治療の保険適用」に向けタッグを組んだ。今年4月1日から施行され、実現した実績をアピール。菅氏は前日3日に公表された21年度の出生数81万人、出生率1・3%の結果を市民らに伝え、「一昨年は(出生数)84万人中、不妊治療は約6万人。14人に1人が不妊治療で産むことが出来た」と報告すると、聴衆から大きな拍手も浴びた。

保険適用により、さらに不妊治療が加速化することも予想され、菅氏は選挙カーの上で三原氏の手をとりながら「保険適用となることで(子供を)産み育てたい少しでも多くの方に貢献することが出来れば、本当に幸せですよね」。三原氏も「ハイッ」と答え、笑顔で見つめ合う場面もあった。5月22日のJR桜木町駅前以来、今参院選2度目となる三原氏への応援演説に約1000人が集まり、駅前を埋め尽くした。

神奈川選挙区は5人が当選するが、上位4人の任期は6年だが、5位は補選当選のため任期は3年だ。三原氏と元衆院議員の浅尾慶一郎氏、公明党の現職三浦信祐氏の自公で3人が出馬。前神奈川県知事で日本維新の会の松沢成文氏、立憲民主党の寺崎雄介氏、水野素子氏、共産党の浅賀由香氏、国民民主党の深作ヘスス氏、NHK党の重黒木優平氏らも立候補を予定しており、約20人による混戦が予想されている。【鎌田直秀】