トヨタ自動車の完全子会社のダイハツ工業(本社大阪・池田市)は20日、車両の安全性を確認する衝突試験の不正が、64車種、3つのエンジンに及ぶことを公式サイトで明らかにした。生産終了車種や、トヨタ、マツダ、SUBARUへOEM供給している車も含まれるとしている。

また、調査を担当した第三者委員会からの報告書を国土交通省と経済産業省へ報告したと明らかにした。

報告では「4月のドアトリム不正・5月のポール側面衝突試験不正に加えて、新たに25の試験項目において、174個の不正行為があったことが判明しました。不正行為が確認された車種は、すでに生産を終了したものも含め、64車種・3エンジン(生産・開発中および生産終了車種の合計)となっております。この中には、ダイハツブランドの車種に加え、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)、マツダ株式会社(以下、マツダ)、株式会社SUBARUへOEM供給をしている車種も含まれております」と記載。「お客様をはじめとするステークホルダーの皆様の信頼を裏切り、多大なるご迷惑・ご心配をおかけしておりますことを深くお詫びいたします」と謝罪した。

今回の調査結果を受け「現在国内外で生産中の全てのダイハツ開発車種の出荷を一旦停止することを決定いたしました」としている。

▽不正の対象となる車種

▼現行生産/開発中の車種・エンジン

ミラ イース(ダイハツ)

ピクシス エポック(トヨタ)

プレオ プラス(SUBARU)

タント(ダイハツ)

シフォン(SUBARU)

タフト(ダイハツ)

ムーヴキャンバス (ダイハツ)

コペン(ダイハツ)

コペン(トヨタ)

ハイゼット カーゴ(デッキバン含む)(ダイハツ)

アトレー(デッキバン含む)(ダイハツ)

ピクシス バン(トヨタ)

サンバー(バン)(SUBARU)

ハイゼット トラック(ダイハツ)

ピクシス トラック(トヨタ)

サンバー トラック(SUBARU)

ロッキー (ダイハツ)

ライズ(トヨタ)

レックス(SUBARU)

トール(ダイハツ)

ルーミー(トヨタ)

ジャスティ(SUBARU)

グランマックス(ダイハツ)

タウンエース(トヨタ)

ボンゴ(マツダ)

プロボックス(トヨタ)

ファミリア バン(マツダ)

開発中車種

1KR-FE原動機(エンジン=搭載車種:ダイハツ トール/トヨタ ルーミー/SUBARU ジャスティ)

▼生産終了仕様(現在生産しているモデルでは使用していない仕様)

ミラ イース(ダイハツ)2017/5~2018/8

ピクシス エポック(トヨタ)2017/5~2018/8

プレオ プラス(SUBARU)2017/5~2018/8

コペン(ダイハツ)2014/6~2019/9

ロッキー(ダイハツ)2019/11~2021/10

ライズ(トヨタ)2019/11~2021/10

トール(ダイハツ)2016/11~2020/8

ルーミー(トヨタ)2016/11~2020/8

ジャスティ(SUBARU)2016/11~2020/8

▼生産終了車種

ミラ トコット(ダイハツ)2018/6~2023/12

ブーン(ダイハツ)2016/4~2023/12

パッソ(トヨタ)2016/4~2023/9

キャスト(ダイハツ)2015/9~2023/6

ピクシス ジョイ(トヨタ)2015/9~2023/6

ムーヴ(ダイハツ)2014/12~2023/6

ステラ(SUBARU)2014/12~2023/6

ムーヴ キャンバス(ダイハツ)2016/9~2022/6

ハイゼット (カーゴ)(ダイハツ)2020/9~2021/11

ピクシス バン(トヨタ)2020/9~2021/11

サンバー (バン)(SUBARU)2020/9~2021/11

ムーヴ コンテ(ダイハツ)2013/7~2017/1

ピクシス スペース(トヨタ)2013/7~2017/1

iQ(トヨタ) 2008/11~2016/3

ハイゼットトラック(ダイハツ)1999/1~2011/11、2014/8~2020/8

ピクシス トラック(トヨタ)2014/8~2020/8

サンバー トラック(SUBARU)2014/8~2020/8

アプローズ(ダイハツ)1989/7~2000/4

KR-FE原動機(エンジン=搭載車種:ダイハツ ブーン/トヨタ パッソ)2016/4~2023/12

EF型原動機(エンジン=搭載車種:ダイハツ ミラ/ダイハツ ムーヴ/ダイハツ オプティ)1994/9~1998/9

原動機(エンジン=搭載車種:ダイハツ アプローズ)1989/7~2000/4