藤井聡太棋王(竜王・名人・王位・王座・王将・棋聖=22)にタイトル戦初登場の増田康宏八段(27)が挑戦する、将棋の第50期棋王戦コナミグループ杯5番勝負第3局が2日、新潟市「新潟グランドホテル」で行われた。午前9時から始まった対局は、午後4時1分、同一局面が4回出る千日手が成立。藤井が先手後手を入れ替えた指し直し局を制し、3連勝で3連覇を達成するとともに、区切りのタイトル戦通算100勝を達成した。また、タイトル獲得は通算27期となり、谷川浩司17世名人と並んで将棋界5位タイとなった。
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谷川浩司17世名人(62)は異次元のスピードで「27」に並ばれたことを驚く。「藤井さんは実力もあるので不思議ではないのですが、それでも22歳の人に追いつかれるというのは想像もつかなかった」。谷川がタイトル27期に到達したのは41歳のときだった。
現在、歴代4位の通算31期の渡辺九段に「27」を抜かれたときは「渡辺さんは30代後半だったので、抜かれるのは、まあ、そういうこともあるかなと思った」と振り返った。
同じく14歳、中学2年でデビューした谷川と藤井。これまで将棋界で中学生棋士はたった5人しかいない「天才の系譜」だが、史上最年少14歳2カ月でプロ入りした藤井の場合は「デビューしてから、ずっと想像を超えてきた」と驚きの連続だ。
圧倒的な強さの要因の1つとして谷川は「ただ時間を使うのではなく、集中力を持って、考え続けている、対局を続けることで、強くなり、結果を残す。勝てば次の対局もあり、すべてが良い循環で回っている」と分析する。相手が対藤井対策を綿密に作戦を練ってきても「相手の考えたこと、長所を吸収してモノにしてしまう」。22歳の進化のスピードは止まらない。【松浦隆司】

