将棋の第83期名人戦7番勝負第5局(5月29、30日、茨城県古河市「ホテル山水」)を制して3連覇を達成した藤井聡太名人(22)が激闘から一夜明けた31日、対局場で会見に応じた。永瀬拓矢九段(32)との対局は、第4局に続いての千日手指し直し。午後11時16分と遅い終局にもかかわらず、スーツにネクタイ姿でやってきた。
第5局の千日手指し直し局は、劣勢をひっくり返しての逆転劇。終局直後は「数手で苦しくなってしまった。内容としては反省点が多かった」など話していた。対局を少し振り返って寝た後は、「苦しみながらの防衛だったんですけど、対局直後と比べて結果を出せた喜びが出てきている」と率直に語った。
今シリーズは3連勝の後、第4局の指し直し局を落とし、第5局で決めた。3年連続でスコアは4勝1敗だ。「内容的にはこちらが押していたという印象はない」という。
課題も見つかった。「中~終盤のさしかかりで、正しい判断ができないことが多かった。第2、第4、第5局と課題が出てしまった。正確な距離感を計るとか、急所を見極める力が必要」と話していた。
6月3日からは1日制の棋聖戦5番勝負で、振り飛車党でタイトル戦初挑戦の杉本和陽六段を迎え撃つ。「名人戦と全く違った戦いになる。準備の面で切り替えてやっていかないと」と気を引き締めていた。

